ロシア人はデザイン、英米人は費用対効果が決め手――各国で異なる携帯電話選び調査リポート

» 2013年03月05日 21時37分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 携帯電話を買う際に何が決定要因となるのか――。Nielsenが米、英、イタリア、韓国、中国、ブラジル、インド、ロシア、トルコ、オーストラリアの10カ国で、消費者のモバイル端末やサービスの利用状況について調査し、年次調査「2013 Mobile Consumer Report」にまとめた。

 スマートフォンの普及率は10カ国でばらつきがあり、最も普及していたのは韓国で67%、最も比率が低かったのはインドの10%だった。韓国はデータ通信プランの利用比率も高く、89%がデータ通信プランを利用。米国はさらに高く、96%に達していた。スマホユーザーの毎月の通信料金の平均は、米国が最も高く93ドル(約8600円)で、韓国やオーストラリアは約4700円、イタリアは2600円程度、中国やロシアは約1500円と、国によって大きな幅があった。

 携帯電話を購入する際に重視することは、ロシアで「スタイリッシュなデザイン」が多く挙がったのに対し、インドでは31%が「簡単に使える」を挙げた。「すばらしいOS」はブラジル(24%)やロシア(23%)のユーザーが重視していたのに対し、「価格に対する価値」は米国(30%)、英国(28%)、イタリア(28%)、中国(25%)などで最も回答を集めた。「アプリの選択肢が幅広い」は米国でも2%にとどまるなど、あまり重視されていないことが分かった。

 スマートフォンで利用する機能については、テキストメッセージ/SMSが多く、ほとんどの国で8〜9割がこれらの機能を挙げた。また、SNS、Webブラウジングの利用、アプリなども比較的多かった。アプリの人気カテゴリーはSNS、地図、ゲームなどで、米国のユーザーはこれらの3つに加え、オンラインバンキング、動画、生産性向上アプリも5割を超えた。

 調査ではショッピングに与える影響も調べており、それによると、ユーザーはスマホを利用して「製品のブラウジング」「価格比較」「レビューのチェック」などを行っていることが分かった。米国のスマホユーザーは、ショップ内でスマホを使って価格を比較したり、オンラインクーポンを利用していると報告している。

 スマートフォンでの動画閲覧とテレビとの関係については、10カ国すべてで「これまでのテレビの視聴時間に影響を与えていない」という回答が最多となった。インドや中国など途上国では影響が見られ、中国では3分の1弱のスマホ所有者が「これまで以上にテレビを視聴するようになった」と回答。一方インドでは28%が「これまでのテレビ視聴が減った」とした。

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