IoT製品のセキュリティレベルに関するラベリング制度「JC-STAR」が2025年3月に開始され、現在はその最低限の基準となる「★1」の申請受付が行われている。
系統用蓄電池におけるサイバー攻撃等への対策の重要性を踏まえ、今後の補助金や長期脱炭素電源オークションにおいては、JC-STAR制度の★1の取得を要件化する予定としている。
また、サイバーリスクとその対策の必要性は蓄電池に限るものではない。現在、「電気設備に関する技術基準を定める省令」において、50kW以上の事業用電気工作物はサイバーセキュリティの確保が義務付けられているが、50kW未満の小規模事業用電気工作物及び一般用電気工作物については、電気事業法上、サイバーセキュリティの確保に特化した明確な技術基準は規定されていない。
一般送配電事業者が定める「系統連系技術要件」では、設備規模・電圧階級・電源種を問わず、すべての発電等設備にサイバーセキュリティ対策を求めているが、具体的な要件は規定されていない。
このため、太陽光、風力、蓄電池、燃料電池等の今後も増加が見込まれるDERを対象として、まずはJC-STAR制度★1の取得を要件化し、セキュリティ対策の実効性を高める方針が示されている。
需要側リソースを活用したDRは、市場取引だけでなく、小売電気事業者によるいわゆる「経済DR」としても行われているが、現時点その実施規模等を把握できていないため、まずは、実態の把握が求められる。
また、DERのうち小規模な低圧リソースについては、現時点、DRに対応した機器の導入台数は少なく、機器ユーザー(電力需要家)のDRに対する認知度も十分ではないため、さらなる普及活動が必要とされている。
他方、供給側リソースの代表格である系統用蓄電池は、現在すでに、莫大な件数・容量の導入が進められつつある。国の補助金・支援制度では、防火や安全性、廃棄物処理等に関する一定の事業規律確保を要件としているが、今後は補助金等を使用しない案件の増加が予想されている。
今後は、蓄電池に限らずあらゆるDERについて、一定の事業規律確保を、あらゆる市場(卸電力取引所、需給調整市場、容量市場、非化石価値取引市場等)の参加要件とするなど、実効性の高い対策が求められる。
分散型エネルギーリソース(DER)の持続可能な成長に向けて、事業者に予見性を与える観点からも、早期に方針を示すことが期待される。
ハイブリッド給湯機・家庭用蓄電池の「DR ready要件」の見通し
託送料金の「レベニューキャップ制度」 2026年度から物価上昇を期中反映可能に
系統用蓄電池による「空押さえ」対策 契約申請の「土地取得」を要件化へCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10