昨今のWebブラウザに標準搭載となりつつある同期機能。ブックマークはもちろん履歴やパスワードの同期にも対応したこれら同期機能を比較してみよう。
昨今、続々とメジャーバージョンアップが続くWebブラウザ。これらWebブラウザのトレンドとしては、高速化、HTML5対応、CSS3対応などが挙げられるが、ブラウザ間の同期機能もここ最近で標準装備となりつつある便利な機能の1つだ。
同期機能があれば、2台以上のPC間でブックマークを共有するのはもちろんのこと、新しくPCを購入した場合も従来使用していたブックマークを自動的に復元できるので、わざわざインポートやエクスポートを行う手間が不要となる。またブラウザによっては、同期対象がブックマークだけに限らず、履歴や検索エンジン、さらにはブロックするコンテンツの情報なども含むので、複数のPCを交互に使っているような場合でも、直前まで使っていた環境をシームレスに引き継いで利用できるメリットがある。
今回は最新ブラウザの同期機能をまとめてみた。自動バージョンアップなどにより、機能があること自体を知らない人も少なくないだろう。まだ使ったことがない人は、試しに設定してみてはいかがだろうか。
IEは標準では同期機能を搭載していないが、マイクロソフトが配布している「Windows Live Mesh」を用いることで同期できる。Windows Live IDとひも付いており、お気に入りのほか、Officeのスタイル、テンプレート、ユーザー辞書の同期、さらにオンラインストレージ「Skydrive」を用いたドキュメントやフォルダの同期などにも対応している。なおWindows Live MeshはWindows 7/Vista専用だ。
Firefoxはバージョン4.0から「Firefox Sync」という同期機能を搭載した。同期できる項目はブックマーク、パスワード、個人設定、履歴、タブ。AndroidのFirefox Syncや iPhoneのFirefox Homeとの同期にも対応している。別のPCから同期するためには「Syncキー」と呼ばれるキーが必要になる。アカウントとパスワードで管理する「Chrome Sync」や「Opera Link」に比べるとやや煩雑(はんざつ)だが、そのぶんセキュリティは強固ともいえる。
Google Chromeでは「Chrome Sync」という同期機能が利用できる。同期項目は、アプリケーション、パスワード、自動入力、設定、ブックマーク、テーマ、拡張機能で、オプションの「個人設定」−「同期の設定」で設定する。Googleアカウントとひも付いており、Googleダッシュボードで実際に同期している数をカウントしたり、同期データの削除も可能だ。
Operaは「Opera Link」という同期機能が有名だ。同期できる項目は、ブックマーク、ブックマークバー、入力履歴、Speed Dial、メモ、検索エンジン、コンテンツブロックの規則。Opera IDを登録して利用し、Opera同士で自動的に同期するのはもちろんのこと、別のブラウザからも利用できるようになる。Operaに登録されているブックマークを別のブラウザで簡単に開けるのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.