連載
» 2013年11月15日 11時00分 UPDATE

トップ3%の人の仕事のルール:できたことを「スタート」と考える

プロフェッショナルとアマチュアの違いは何でしょうか? 「できたらおしまい」になるのはアマチュアです。一方、「できた時点がスタート」と考え、そこから自分をより向上させようとするのがプロフェッショナルなのです。

[石原明,Business Media 誠]

集中連載「トップ3%の人の仕事のルール」について

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 本連載は、石原明著『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)から一部抜粋、編集しています。

トップ3%に入るような成功者は、少し違った基準で仕事をしています。その基準の多くは、細かいスキルや能力を伴うものではなく、仕事に対する姿勢やモノのとらえ方に関するものです。

ビジネスやプライベートに関係なく、人生において望んだ結果を得るために必要な知識や考え方の基準、さらにはお金の使い方や学習の方法まで、幅広い分野について「教訓=インストラクション」という形でまとめました。

「効率の悪さ」も利益につなげる。読むだけで最強のビジネスパーソンになれる50の法則を紹介。心を身軽にしポジティブな人生を送るための、珠玉の言葉と具体的な方法論を説いた1冊です。


プロフェッショナルとアマチュアの違い

 プロフェッショナルとアマチュアの違いはどこにあるのでしょうか。

 「できたらおしまい」になるのがアマチュアです。一方、「できた時点がスタート」で、そこから自分をより向上させようとするのがプロフェッショナルです。

 仕事柄さまざまな人とお会いしますが、つくづく思うことは、どの仕事もそれぞれに価値があり、尊いものだということ。また、その仕事を尊いものにしているのは、その仕事に取り組む人の姿勢だということです。

 「今年、あなたは自分にどんな課題を与えていますか?」

 こんな質問をすると、困ったり口ごもったりしてしまう人は少なくありません。明確に答えられないということは、「今年も去年と同じ知識や技術のままで仕事をします」と言っているようなものです。

 それにもかかわらず「勤続年数が○年だから賃金を上げてくれ」「ボーナスをもっとくれ」と主張するようでは困りものです。

 残念なことに、現実にはプロの姿勢で仕事に取り組む人はそれほど多くありません。誰でも入社して3〜4年は一生懸命学びますが、仕事にも慣れ、まわりの先輩たちと同じように仕事ができるようになると、仕事に対する姿勢が変わります。いちおうの仕事はこなせるようになることから、それ以上に知識を得ようとか、努力してより自分を高めようとは思わなくなってしまうのです。

 だからこそ「この人は本物のプロフェッショナルだ」と思える人に出会えたときは、本当にうれしくなり、感動します。

本気で努力を重ねる人がプロフェッショナルになれる

 私が知っているプロフェッショナルを1人紹介しましょう。

 東京・白山(はくさん)に、ある鍼灸(しんきゅう)治療院があります。開業したS先生は、小さいときから人間の体に強い興味を持っていて、医者を目指していました。

 先生の実家は、もともとは藩の御典医(ごてんい)の家柄で、家には秘伝のお灸の書が伝わっていたことも、先生の意思を強固なものにしたのかもしれません。

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 先生は「どうしたら人は治るのか」を15年間いつも考えに考えて、本を読みあさり、吐くほど努力し(本当に集中すると気分が悪くなるそうです)、勉強したといいます。すると、ある日突然、脈を測るだけでその人の体の中のすべてが見えるようになったというから、不思議な話です。

 こんな話があります。「あなたは、胃にポリープができているから、レントゲンを撮ってみなさい」とS先生に言われた患者が、病院に行って撮ってみたところ何の影も写らない。文句を言いに行くと、S先生は「ああ、それは写し方が悪いからよ。違う角度から撮ってもらいなさい」と言って、その患者さんを帰しました。

 患者は半信半疑のまま、再び病院でレントゲンを撮ってもらいました。すると、本当にポリープが写ったそうです。神秘的な話ですが、紛れもない事実です。

 あるとき、S先生の患者さんから「身内が突然倒れてどうしたらいいか分からない」という電話が入りました。救急車を呼んでいたら間に合わないと判断したS先生は、タクシーを拾って、文字通り暴走しました。

 案の定パトカーに捕まってしまうのですが、警官を迫力で圧倒し、ついには先導までさせて、患者宅に駆けつけたといいます。

 どうしてそこまで……とも思うのですが、S先生は「患者は私の宝だから」とほほ笑みます。

 S先生のような人が本当のプロフェッショナルと言えるのでしょう。こういう人には、安心して仕事を任せられます。仕事で成功したければ「できたこと」で満足せず、プロフェッショナルを目指さなければいけません。

ACTION

1つできたら、もう一段上のことに挑戦しよう



(次回は「下山することを恐れない」について)

著者プロフィール:

石原明(いしはら・あきら)

日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。ヤマハ発動機(株)を経て、外資系教育会社代理店に入社。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立、経営コンサルタントとして独立。現在、中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている

主な著書に『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(中経出版)、『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(サンマーク出版)などがある。


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