しばらくご無沙汰している取引先があるとします。「しまった、どうしよう」と悩むことがあるかもしれません。しかし、放っておいてしまったとしても、怖がらないで再び連絡を入れてみましょう。久々の連絡が、継続したお付き合いにつながることもあるのです。
本連載は、石原明氏著、書籍『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)から一部抜粋、編集しています。
トップ3%に入るような成功者は、少し違った基準で仕事をしています。その基準の多くは、細かいスキルや能力を伴うものではなく、仕事に対する姿勢やモノのとらえ方に関するものです。
ビジネスやプライベートに関係なく、人生において望んだ結果を得るために必要な知識や考え方の基準、さらにはお金の使い方や学習の方法まで、幅広い分野について「教訓=インストラクション」という形でまとめました。
「効率の悪さ」も利益につなげる。読むだけで最強のビジネスパーソンになれる50の法則を紹介。心を身軽にしポジティブな人生を送るための、珠玉の言葉と具体的な方法論を説いた1冊です。
しばらくご無沙汰しているお客さまがいて「しまったなあ、どうしよう」と悩むことがあるかもしれません。
顔を見せに行くことはおろか、メールや電話などでのフォローもうっかり怠っている……という気まずい状態です。
そもそも、お客さまをフォローする意味とは「うちの会社を忘れないでください」というメッセージを発することにあります。
フォローを忘れるということは、自分のことを忘れられてしまっていてもしかたがないことなのです。
フォローを怠っていると、連絡を入れたり会社にごあいさつに伺っても、「最近忙しそうで、うらやましいねえ」などとイヤミを言われてしまったり、あるいは叱責(しっせき)されてしまうことになるでしょう。
しばらく放っておいてしまったとしても、怖がらないで再び連絡を入れてみてください。ハガキを送ってもいいですし、メールや電話を差し上げてもいいでしょう。
連絡を取り続けていると、いつしか、お客さまからやわらかい対応をしてもらえる日がやってきます。そこからもう1度、継続したお付き合いをお願いすることです。
人間の記憶は、時間が経つほどイヤな思い出が薄れていくという性質があります。
だから昔、大きなケンカをして辛辣(しんらつ)なことを言われたり、意地悪をされたりしたことがあっても、相手と久しぶりに会って何もなかったように話しかけてこられると、いつの間にか話が弾んでしまう、ということもあるのです。
逆をいえば、楽しいことしか覚えていないから人間は生きていけるのでしょう。
6カ月以上ご無沙汰している人に連絡してみよう
(次回は「メモ魔にならない」について)
石原明(いしはら・あきら)
日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。ヤマハ発動機(株)を経て、外資系教育会社代理店に入社。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立、経営コンサルタントとして独立。現在、中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている
主な著書に『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(中経出版)、『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(サンマーク出版)などがある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.