初対面では自分から握手をするトップ3%の人の仕事のルール

本当に一流の人は、対面時に「こんにちは」と言って手を差し出します。どんな相手でも態度が変わらず、常に気さくな応対をします。それだけの余裕があるのです。

» 2013年11月01日 11時00分 公開
[石原明,Business Media 誠]

集中連載「トップ3%の人の仕事のルール」について

 本連載は、石原明氏著、書籍『トップ3%の人だけが知っている仕事のルール』(中経出版)から一部抜粋、編集しています。

トップ3%に入るような成功者は、少し違った基準で仕事をしています。その基準の多くは、細かいスキルや能力を伴うものではなく、仕事に対する姿勢やモノのとらえ方に関するものです。

ビジネスやプライベートに関係なく、人生において望んだ結果を得るために必要な知識や考え方の基準、さらにはお金の使い方や学習の方法まで、幅広い分野について「教訓=インストラクション」という形でまとめました。

「効率の悪さ」も利益につなげる。読むだけで最強のビジネスパーソンになれる50の法則を紹介。心を身軽にしポジティブな人生を送るための、珠玉の言葉と具体的な方法論を説いた1冊です。


 お金や名誉、地位は、本人の人間性をクローズアップさせます。

 いいことも悪いことも、その人のすべてが多くの人に知られることになるのです。

 一流のトップ3%の人は物腰がやわらかく、いつもニコニコして自然体です。

 一方、普通の人は、経営者や偉い先生にお会いするときには緊張するものです。だから、一流の人たちは、緊張している相手にいくら話をしてもろくろく話を聞いてくれないことを分かっています。むしろ余裕のある一流の人のほうが、余計に気を遣われるようです。

 以前お会いした御年70歳を超えるコンサルタントは、日本を代表する経営者の人たちと面識があり、錚々(そうそう)たる人物が相談にやってきます。

 先日この人がお世話した会社が株式の一部上場を果たしたのですが、それについても別段誇示することなく、ざっくばらんにさまざまなことを教えてもらいました。

 ほんの少し話しただけで、このコンサルタントの人が、企業経営に関するどんなに高度な質問や悩みに対しても、その問題点を即座に明らかにし、状況を打破する方法を分かりやすい言葉でアドバイスし、相手の可能性を最大限に引き出すお手伝いをしていることが分かりました。

 「これほどのレベルになると、毎月の入金・出金を意識する必要がないくらいお金には困らないだろうなあ」と思われるくらい、それはそれはすばらしい人でした。

相手によって態度を変える人、変えない人

 2人の人物が出会ったときに、ほがらかに「こんにちは」といって気さくに先に手を差し出すのは、決まって先のコンサルタントのような本当の一流の人です。

 立派な会社を経営されている人に限って、どんな相手でも態度が変わらず、常に気さくな応対をするものです。本物の人物には、それだけの余裕があるのです。

 逆に、もったいぶってなかなか手を差し出そうとしない人。

 こういう人は高圧的な態度で接していますが、自分に自信がないので、威張ることによって自分の地位を守ろうとしているようです。企業でいえば、部長クラスの人によく見られます。

 こういうタイプは、自分よりもお金を持っていたり地位が上だったり、頭がいい人の前では小さくなるのですが、自分より地位が低くて年下だと分かると、とたんに大きな態度を示します。本人はそれに気付いていないのですが、周囲からはよく見えます。

 もちろん、両者を分けているのは、単に「お金があるかないか」ということだけではありません。

 その人が「自分の根拠」、つまり自分だけの技能やノウハウをもっているかどうか……ここに違いがあるのではないでしょうか。

ACTION

どんな相手でも分け隔てなく接しよう



(次回は「1つのことに集中する」について)

著者プロフィール:

石原明(いしはら・あきら)

日本経営教育研究所代表、僖績経営理舎株式会社代表取締役。ヤマハ発動機(株)を経て、外資系教育会社代理店に入社。「セールス・マネージャー世界大賞」を受賞後、日本経営教育研究所を設立、経営コンサルタントとして独立。現在、中小企業から大企業まで、業種や企業の規模を問わず幅広いコンサルティング活動を行っている

主な著書に『トップ3%の会社だけが知っている儲かるしくみ』(中経出版)、『営業マンは断ることを覚えなさい』(三笠書房)、『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』(サンマーク出版)などがある。


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