冒頭で「ボクが考えた史上最強コンデジ」的カメラだって書いたけど、史上最強的なのは動画機能と合わせた上でのこと。FZH1の最強っぷりは、むしろ動画機能で現れそうななのである。4K動画は当然として、新にシネマ4Kモード(4096×2160ピクセル)も搭載。
ハイエンドの映像撮影ユーザー用にタイムコードを設定したり黒を調整するマスターペデスタル、輝度レベル設定など複数のカメラで撮影してあとから編集してつなぐことを考えた機能を追加。ズーミングでレンズ長が変わらないのも、撮影時の静音設計も、オートNDフィルターも、さらにはシームレスに変化する絞り機構も本格的な動画撮影を念頭に置いたものだ。
鏡胴側面のFn1とFn2にはスローズームが割り当てられているが、これも動画のため。ゆっくりズーミングする撮影ができ、その速度は3段階から設定できる。
動画フォーマットも高ビットレートの撮影モードを新たに設定、編集することを前提とした撮影ができる。
一般的な動画ユーザーでも楽しめるところとしては、フルHD時の自動傾き補正や被写体はそのままに背景だけをズーミングさせる「ドリーズーム」機能、フレームレートを速くしたり遅くしたりできるバリアブルフレームレート(VFR)モード。
面白いのは「スロー&クイックモード」撮影。動画撮影中に、Fn1キーを押すと動きがスローモーションになり(2倍のフレームレートで撮って通常の速度で再生する)、Fn2キーを押すと動きがクイックになる(1/2のフレームレートで撮って通常の速度で再生する)。急に動きが速くなったり遅くなったりする動画を撮影中にさっと撮れる。
かくしてこのカメラ、写真と映像、両方を合わせて史上最強コンデジといってよいのではないかと思うわけである。
最強な分、デカくて少々重いし、価格もそれなりにするわけだが、それでもこのズーム倍率とクオリティが1台で賄えるのだから、これが必要だと思ったらイってしまってよいカメラである。
悩むとしたら、ソニーのRX-10M3とこのDMC-FZH1のどちらにするか、ではなかろうか。どちらがいいかは一概にはいえない。
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