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» 2017年09月04日 11時49分 公開

ファッションだけじゃない! 機能にも磨きをかけたソニーの新「h.ear」シリーズ

ソニーのポータブルオーディオ「h.ear」シリーズも、約2年ぶりのリニューアルを遂げた。各モデルを紹介しつつ、開発担当者に各製品の特徴や開発コンセプトを聞いていこう。

[山本敦,ITmedia]

 2年前の「IFA 2015」で発表されたソニーのポータブルオーディオ「h.ear」シリーズも、約2年ぶりのリニューアルを遂げた。各モデルを紹介しつつ、ソニーでオーディオ製品の開発を担当する大庭寛氏に新製品の特徴と開発コンセプトと聞いていこう。

多くの来場者が集まるh.earのデモ展示

 「第1世代はビビッドなカラバリとしていましたが、今回はユーザーの最新のファッションやスタイルに溶け込むことをコンセプトにしています。主にミレニアル世代と呼ばれる20代後半から30代前半の女性にターゲットを合わせて、ふだん身に着ける服や身の回りのアイテムと溶け込みやすい低彩度・中明度のミディアムトーンの色合いに整えました。印象をより大人っぽく見せることで、ファッションと音楽の両方にこだわる層を男性から女性まで幅広くh.earによる高音質体験を届けることが狙いです」(大庭氏)

 カラバリの数は同じ5色だが、寒色系にムーンリットブルーのほかホライズングリーンが加わった。代わりに暖色系のボルドーピンクが入れ替わっている。同時に発表されたウォークマン「A40」シリーズと色を合わせているほか、ムーンリットブルーは「Xperia XZ1」とのマッチングも図っている。

Xperiaの新シリーズとのカラーマッチも訴求する

 細かなことだが、従来は「MDR」を頭に冠していた製品の型番が、ワイヤレス系については「WH/WI/WF」のようになり、イヤフォンは「IER」に変わった。

aptX HDをサポートした理由

 ワイヤレスモデルが共有する特徴は、通常のSBCよりも多くの情報量をBluetoothの技術で伝送できるソニー独自の「LDAC」に加えて、クアルコムの「aptX HD」もサポートした点だ。その理由について大庭氏は「より多くの送り出し機器と組み合わせて最高の音質を楽しんでもらいたいから」であるとした。

 h.earシリーズとしては初めて、CD音源や音楽ストリーミングのコンテンツも高音質にアップスケーリングして聴ける「DSEE HX」を搭載している。さまざまなスマホやポータブルDAPとの組み合わせでいい音が楽しめそうだ。

 もう1つは「Sony Headphones Connectアプリ」でサラウンド(VPT)とイコライザー機能の設定をカスタマイズできるようになったこと。大庭氏は「音楽の聴き方も多様化しています。個別の音楽プレーヤーや音楽配信サービスのアプリ単位で音質を設定することもできますが、h.earシリーズなら面倒な設定が要らず、ヘッドフォン側でいい音にしてくれるメリットがあります」と説明する。なお、IFA2017で発表された「1000X」シリーズのヘッドフォンと同じく、h.earも現行モデルが「Sony Headphones Connectアプリ」に対応する予定は今のところないそうだ。

 ラインアップそれぞれの特徴を確認しよう。

“h.ear on 2 Wireless NC”「WH-H900N」

 アラウンドイヤータイプのヘッドフォン“h.ear on 2 Wireless NC”「WH-H900N」は、ソニー独自のデジタルノイズキャンセリング機能を搭載するBluetoothヘッドフォンだ。現行モデル「MDR-100ABN」の後継機に位置付けられる。

新しいウォークマンAシリーズともカラバリを合わせた、h.ear on 2 Wireless NC「WH-H900N」

 会場に置かれていた実機でNC機能の効果を簡単に試してみたが、現行モデルと同じくNCオン/オフを切り替えても、再生する音楽の品質に影響を及ぼさない自然な効果が得られた。フルオートAINCにより周囲の騒音環境を自動で判別して最適化してくれるのもポイントだろう。

 リモコンのユーザーインタフェースが現行モデルの物理ボタンとジョグダイアルによる組み合わせから、新たに右側のイヤーカップにタッチセンサーコントロールパネルを搭載して進化した。これにより人気のBluetoothノイズキャンセリングヘッドフォン「MDR-1000X」と同じく、イヤーカップのダブルタップで再生・一時停止、十時方向へのスワイプで曲送りや音量の調節ができるようになる。もちろんハンズフリー通話への対応も万全だ。

 外音を取り込む「クイックアテンションモード」にも対応した。右側のハウジングに搭載されているセンサーにタッチすると一時的に音楽の音量を下げて瞬時に周囲の音を聞くことができる。また常時外音を取り込めるよう「アンビエントサウンドモード」に設定しておくことも可能。MDR-1000Xとの違いはアンビエントサウンドモードが「ノーマル」の1本に絞られているところだ。

 ハイレゾ対応の40mm口径ダイナミックドライバーの搭載は現行機種と同じ。付属のケーブルを接続すればハイレゾヘッドフォンとしての実力も発揮する。バッテリーはクイック充電機能により、約10分の充電で65分の音楽再生が楽しめる。

“h.ear on 2 Mini Wireless”「WH-H800」

 “h.ear on 2 Mini Wireless”「WH-H800」はシリーズに初めて加わるオンイヤー型のワイヤレスヘッドフォンだ。大庭氏に企画意図を聞いた。「MDR-100ABNは音質や機能に満足しているが、本体のサイズが少し大きかったので身に着けると不格好に見えてしまうという声がありました。小顔の女性が装着すると不格好に見えてしまうことがありました。そこで本体の小型化・計量化を図って完成したモデルが本機です」(大庭氏)

コンパクトなオンイヤータイプ(耳のせ型イヤーパッド)の“h.ear on 2 Mini Wireless”「WH-H800」

 質量はWH-H900Nの約290gに対して、WH-H800は約180gと100グラム以上も軽くしている。本体を小型化しただけでなく、音質に対するこだわりも強く、40mm口径のハイレゾ対応ドライバーユニットを搭載した。本機のコンパクトなハウジングに格納するため、振動板も新たに薄型のものを開発して搭載したという。

 本機にはノイズキャンセリング機能がないが、柔らかなイヤーパッドによるパッシブな消音効果も十分に高い。会場に展示されていた実機のサウンドを確認してみたが、バランスもナチュラルで低域の曇りが感じられないスッキリとした切れ味が魅力的だ。ボーカルの輪郭がシャープで、歯切れの良いリズムが気持ち良い。

 連続音楽再生は24時間。10分のクイック充電で90分の音楽再生が楽しめる。付属のケーブルにつなげばハイレゾ対応のヘッドフォンにもなる。スマホを中心に音楽を聞く女性のユーザーにもおすすめしたくなる。

“h.ear in 2 Wireless”「WI-H700」

 “h.ear in 2 Wireless”「WI-H700」はネックバンドタイプのワイヤレスイヤフォンだ。ミディアムトーンの落ち着いた色合いに変更されたことで、アクセサリーのように耳元・首回りを自然に飾るアイテムとしても楽しめそうだ。

h.ear in 2 Wireless「WI-H700」も展示

 装着感が高まるようにケーブルマネジメント構造に改良を加えた。現行モデルの「MDR-EX750BT」はケーブルがネックバンドの先端から出ているため、装着時に首を動かすと突っ張る感じがしたり、タッチノイズを生む原因にもなっていた。新機種ではネックバンドの途中からケーブルを引き出す構造としたことで、可動域に余裕が生まれた。マグネットクリップでペンダントのように身に着けることもできるので、音楽を聞いていない時のポータビリティも高い。付属するUSB/イヤフォン端子変換ケーブルをつなげば、有線接続でプレーヤー機器につないでハイレゾ対応のイヤフォンとして活用できるのもうれしい。

 大庭氏は「海外でもMDR-1000Xを発売してから、先行するh.earシリーズが改めて注目されました。今回は同時に新製品が発表されるかたちとなりましたが、1000Xシリーズはモノにこだわりを持っている方、より良い製品をしっかり使いこなしたいという方にお届けしたいと考えています。h.earはよりスタイリッシュにいい音で音楽を楽しみたい方に、より便利に生まれ変わって得た数々の魅力を上手にアピールしていきたい」と語った。

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