NEC製の「N900i」とパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P900i」は、デザインやカメラなどの付加機能は異なるが、ソフトウェアの基本部分は共同で開発された姉妹機ともいえる製品。この2つの端末について、音声通話やメール機能などでどこが異なるのかをチェックした。
なお、NとPとで異なる機能は文中で色分けしている。
PDC端末で人気を二分するNECとパナソニックモバイル。端末メーカーとしてはライバル関係にあるが、FOMA開発においては協業体制を敷いている。このためP端末は「P2002」から、ソフトウェアのベースがNEC製になった。
メニューのデザインこそ異なるものの、メニュー構成やアドレス帳、メーラーの仕様などは、ほぼ共通。カメラ機能はハードウェア、ソフトウェア共に両社独自となっているが、この点を除けばソフトウェアの共通点は多い。
しかし両端末はキー配置が異なり、ソフトウェアもハードウェアに合わせてカスタマイズされている部分がある。単にデザインを変えてOEM供給されているのではなく、使い勝手が異なる部分もある。
通話やメールといった機能を使うのに重要なのがアドレス帳。まずN900iとP900iで共通な部分を見ていこう。
アドレス帳は、「あ」「か」といった行別のタブを持たない一覧表示形式。読み仮名を先頭から一部指定するか、「あ」「か」といった行を指定すると、対象が絞り込まれて一覧表示される。一覧の先頭を指定するわけではないので、例えば「か」行を指定すると「あ」「さ」行などをスクロールでは表示させられない点には注意がいる。
一覧表示中の操作は、左右キーがページスクロール、数字キーが一覧のショートカット。特に使いづらいこともないが、ここ数年で主流になりつつあるタブ付き一覧表示の端末とは操作性が大きく異なる。
アドレス帳に関連する機能は4方向キーに割り当てられ、上キーがアドレス帳メニュー、下キーがアドレス帳呼び出し、左右キーが着信、発信履歴。独立したアドレス帳ボタンを持たない端末でよくあるパターンだ。
発着信履歴はテレビ電話を含む音声発着信に加え、Eメールの送受信も独立した履歴として管理される。音声通話とEメールは、アドレス帳データを介して相互連携が可能。例えば「電話をかけてみたが留守番電話だったので、発信履歴からEメールを送信して連絡する」といった使い方ができる。
アドレス帳に登録されている相手なら、音声発着信履歴からサブメニューを呼び出すとiモードメール作成が、Eメール送受信履歴からは通話の発信が選べる。アドレス帳に電話番号やEメールアドレスが複数登録されている場合には一覧が表示され、そこから選択することも可能だ。ただ受信メールや送信メールの一覧からは、この機能が使えないのは残念だ。
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両機種ともに搭載される、着信時のクイックサイレントも便利な機能だ。着信時に開いたり、本来の着信用のキー(発話、テレビ電話、決定キー)以外を押しても着信音やバイブレータ動作を止められる。
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通話ができないシーンで、マナーモード設定を忘れていた場合などに役立つ機能だ。
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