マイクロソフトとPDAユーザーサイト「WindowsCE FAN」は4月10日、「Windows Mobile FAN Festa 2004」を開催した。会場にはWindows Mobile 2003 Second Edition(Windows Mobile 2003 SE)を搭載したPocket PCの実機も展示され、来場者の注目を集めた。
今回で3回目を迎えた「Windows Mobile FAN Festa 2004」には、約200名のPocket PCユーザーが参加。イベントではPDA業界のキーマンによるトークセッションや講演会も行われた。
イベントのハイライトは、マイクロソフトのWindows Mobileビジネス本部、倉石英典シニアマネージャの講演だ。2004年のモバイル製品に関する展開が発表され、3月24日に米サンフランシスコで発表された「Windows Mobile 2003 Second Edition」の詳細が明らかになった。
Windows Mobile 2003 SEは、VGA表示(640×480ピクセル)や正方形表示(240×240ピクセル)に対応するなど、従来に比べて表現能力が大幅に向上したのが特徴。縦と横の切り替え表示も可能で、閲覧したいコンテンツによって自由に切り替える──といった使い方もできる。例えば、カレンダー使用時は縦、WebページやExcel、PowerPointなどのファイル閲覧は横で見るというように使い分けられる。縦横切り替え、正方形表示に対応することで、ザウルスやCLIEなどに追いついた格好だ。
日本語版搭載製品の発売時期について、倉石氏は、「(Windows Mobile 2003 SEは)今年の夏頃までには各端末メーカーに供給したい。製品として市場に発売されるのは年内になるのではないか」と話す。
イベントの終盤に行われた各端末メーカーへの質疑応答コーナーでは、先頃、GPS内蔵Pocket PCを発売したばかりのマイタックジャパンが2004年の製品展開を明らかにした。「今年は、GPSを主体とした製品を出していきたい。半年以内にカーナビに近い製品を出す予定。インテルの最高スペックのチップを搭載し、AV端末に近いものも計画している。今年の秋、もしくは暮れには投入できるのではないか」(マイタックジャパン営業一部の上原純一部長)
会場には海外メーカー製のPocket PCも展示され、「Samsung i700」「Hitachi G1000」「MiTAC Smartphone Mio8390」といったスマートフォンを手に取ることができた。スマートフォンの日本展開については「日本国内でも製品化できるよう検討中の段階」(マイクロソフト、デイブ・ライトWindows Mediaビジネス本部 本部長)とコメントするにとどまった。
MiTAC Smartphone「Mio8390」。メニューの選択などは、4方向のマルチキーと決定キーで行える |
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