操作はシンプル、ホワイトバランス調整が充実〜「A5505SA」ケータイカメラ画質研究ラボ(1/3 ページ)

» 2004年05月27日 20時50分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 メガピクセルカメラ搭載でFMラジオチューナーを内蔵、電子コンパス付きのEZナビウォークを利用でき、なおかつグローバルパスポート対応──。“何でも入っている”ハイエンド携帯が「A5505SA」である(3月17日の記事参照)。これだけ揃っていると、ボタンの数も多くてややこしいが、デジカメ機能はそうでもない。意外にシンプルで使いやすかったりするのだ。

 閉じた状態でも「十字キー」+「左右のフレキシブルキー」とキーが豊富で、その上には1.5インチの大きなサブディスプレイがある。カメラ部はその上。機能は充実しているが、その分ちょっと厚い(左)。撮影メニューは「SUBキー」を押すと出てくる。内容はとてもシンプルで分かりやすい(中)。メールキーとEZキーがホワイトバランス調整キー。これを押すとホワイトバランス調整ウインドウが開く。そのほか、オートやプリセットを呼び出すこともできる。なぜかホワイトバランスの充実度が高い(右)

シンプルだがまとまったカメラ機能

 大きなサブ液晶の上に付いているのがメガピクセルカメラ。100万画素CCDを搭載、レンズはパンフォーカスで約30センチ以遠の撮影に対応している。側面の切り替えスイッチでマクロモードにすれば、約10センチまでのマクロ撮影が可能だ。

 カメラは左ソフトキーを押すと起動する。ここで「SUBボタン」を押すとメニューが現れるので、フォトサイズ(撮影サイズ)と画質を決めておく。フォトサイズはシンプルで、ケータイサイズ(120×160)、壁紙サイズ(240×320)、VGAサイズ(640×480)、メガピクセルサイズ(1144×880)の4つで、VGAとメガピクセル時は画像が横位置で記録される。フォト画質はファイン/ノーマル/メールの3種類。今回は基本的にメガピクセルのファインで撮影した。

 撮影にかかる時間は、撮影してから画面にプレビューが表示されて「保存」ボタンが現れるまで約3秒。そこからminiSDカードに保存するのに約1.5秒かかる。ストレスがたまることはなく、なかなか迅速に動作する部類だ。

メインディスプレイは2.4インチのQVGA液晶。開いたときのキーも多く、十字キーの左右に2つずつキーがある。慣れないとときどき押し間違えることも。ファインダーは全画面式で、そこにメニュー内容や撮影情報がオーバーレイされる。そのせいで構図は少々確認しづらい

 レンズの脇にある撮影補助用ライトは「ライト/フラッシュ」の2種類の光り方から選べる。「ライト」は、通常のカメラ付きケータイのように常時発光する発光パターン。「フラッシュ」はカメラの内蔵フラッシュのように撮影時だけ強く発光するモードだ。初期の設定は「オートフラッシュ」になっており、暗い場所だと自動的にライトが発光する。LEDなのでカメラのキセノンフラッシュほど強くは焚かれないが、カメラのような趣向として面白い。

 撮影時の機能は、上記のフラッシュと明るさ調節、それにホワイトバランス調整。あとはナイトモードやスポーツモードが用意されているくらいだ。

 ホワイトバランス調整機能は、下手なデジカメよりずっと気合いが入っている。オートと白熱灯、蛍光灯のプリセットに加え、色温度を微調整する機能まである。画面を見ながら色温度を上下させて目的の色になるまで調整するわけだ。これは、デジカメでもめったにない機能だ。

 マクロ切り替えスイッチは側面にある。約10センチの接写やQRコード読み取り時に使う
 外部メディアはminiSDカード。その横にUSB端子がある。USBはPictBridge対応プリンタと接続するときに使う

晴天下での撮影は非常に鮮やかできれい

 今回は好天に恵まれたので、それも加味しつつ作例を見てほしい。まずはいつもの象のすべり台からだ。比較対象として、カシオの200万画素カメラ「EXILIM S20」を1280×960ピクセルモードにセットして撮影したものを用意した

 晴天下の屋外で、象のすべり台を撮影。左がA5505SA、右がEXILIM S20

 EXILIMに比べて、色の鮮やかさやダイナミックレンジでは負けるが、A5505SAもかなりいい線をいってる。ダイナミックレンジが狭いせいもあって、すべり台の黄色が白トビしかけていたりもするが、木々の緑はきれいで、空の青さもなんとか残っている。ディテールも細かいことをいわなければ問題ない。

 ただ、メインディスプレイが2.4インチのQVGAサイズであるものの、晴天下だとかなり見づらくなる。これはちょっと残念な点だ。

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