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» 2004年08月26日 13時55分 UPDATE

mobidec 2004:iモードFeliCaで“囲い込み”狙う〜ドコモ

「既存ユーザーを守ることが大事」。ドコモのコンテンツ担当部長である山口義輝氏は、iモードFeliCaサービスの狙いは既存ユーザーを囲い込むことにあると話した。今後のFeliCa対応端末の一端も明かした。

[斎藤健二,ITmedia]
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 「使っている銀行を変えるのはとても面倒くさい。(同じように)携帯電話にいろいろな機能を載せることで、(ユーザーを)囲い込みたい」

 8月26日に開幕したモバイル開発者向けカンファレンス「mobidec 2004」で講演したドコモの山口義輝コンテンツ担当部長は、iモードFeliCaの狙いとしてこう話した。

 「新規ユーザーも大事だが、(毎月)1万円、2万円使ってくれる既存ユーザーを守ることが大事。ドコモの携帯を手放せなくしていきたい」と、新規獲得よりもシェア5割を超える既存ユーザーの確保が狙いであることを改めて明確にした。

 iモードFeliCaについては、単体で収益が上がりにくい仕組みであることも指摘されている。キャリアの決済システムやパケット通信を使わずに利用できる仕組みだからだ。

 山口氏は「キャリアがFeliCaをやってもうかるのかという話も聞くが、(ライセンス料という形で)FeliCaが使われるほどお金が入ってくる仕組みはある」と将来的な展望を話す。当面は携帯という特性を生かし、「携帯を経由していろいろなものをコントロールしていく。外部連動がビジネスのキーファクターだと考えている」(同)。

 なおiモードFeliCaサービスを利用できる場所・店舗は、サービス開始から数カ月で既に9000店舗に達したという。ただし“ユーザーを囲い込む”にはまだ不十分なようだ。「まだまだ足りない。そのためにお金も用意して、サポートしていきたい」と山口氏。ドコモは店舗に設置するFeliCaのリーダー/ライターの費用を負担するプログラムを展開しており(7月22日の記事参照)、携帯の“リアル連動”を加速させる考えだ。

香港Octopus Cardの課題とiモードFeliCa

 FeliCaサービスといえば、香港の「Octopus Card」が有名。JR東のSuicaを凌ぐ1350万枚が発行されているカードで、地下鉄など交通機関の乗車券として使えるほか、店舗、公衆電話、駐車場、自動販売機での決済、入退出用IDとしてなどFeliCaのモデルケースといえるサービスが提供されている。

 ところがドコモがOctopusのユーザーにアンケートを行ったところ、「バリューチャージが不便、残額が確認できない」といった不満があることが分かってきた。

 iモードFeliCaサービスでは、携帯電話の通信網を利用したバリューのチャージが可能なほか、iアプリとディスプレイを使ってその場で残額が確認できる。これをもってOctopusの不満は「iモードFeliCaで一気に解決できる」と山口氏は普及に自信を見せた。

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FeliCa対応端末の今後

 ドコモは携帯電話に非接触ICチップFeliCaを組み込んだ「iモードFeliCaサービス」を推進中。“iCシリーズ”として506iCを3機種、FOMA 900iCを1機種発売している。

 1年半でドコモユーザーの約2割に当たる1000万台をFeliCa対応としていく計画。「詳細はまだ話せないが、今後の端末に関してはほとんどのものに(FeliCaを)入れていきたい」(山口氏)とした。同社は2004年末にはFOMA 901iシリーズの投入を予定しており、シリーズ全機種をFeliCa対応とする見込みだ。

 FeliCa機能の進化としては、既に「F900iC」が搭載しているICロック機能を標準搭載することが明かされている。携帯電話を紛失した際に自分の携帯に電話をかけることでFeliCa機能をロックできる機能だ。

 さらに、FeliCaがリーダー/ライターから信号を受けることでiアプリが起動する仕組みを導入していくことも明かした。「(FeliCaを使ったときに)端末機種によっては(画面が)ポップアップするものもある。今は機種限定だが、今後はこうした便利な機能を主流にも入れていこうと思っている」(同)。これにより、例えば電子マネーEdyで買い物をした際に、自動的にiアプリが起動し、残額を携帯電話の画面で見ることなどが可能になる。

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