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» 2004年09月22日 15時30分 UPDATE

ボーダフォン、3Gに本腰〜7機種投入で「十分戦える」

NokiaやMotorolaなど海外ベンダー製端末を含め、3G端末を一挙7機種投入するボーダフォン。ほとんどが、海外でもそのまま利用できるほか、サービススペックの面でも他社を大きく凌ぐ。新しい3Gを武器に、ドコモやauとも「十分戦える」とした。

[斎藤健二,ITmedia]

 ボーダフォンが冬商戦に向けて投入する、3G端末7機種を発表した。早期の3G展開を模索しながら足踏みが続いていた同社だが、今度こそ3Gに舵を切る。

 「(従来の3G端末)801シリーズは、2機種しか用意できなかったことが大きな反省点。今回は、競争力のある端末ができた。(ドコモやauと)十分に戦える」と、ターミナルマネジメント部の森一幸部長は自信を見せた。

 7機種の投入時期は明確にされなかったが、「11月から12月の冬商戦」。大きな特徴は、4機種を海外メーカーが占めることだ。

 「海外ベンダーの積極的な投入がベネフィットになればいい。3Gの基本性能では、MotorolaやNokiaなどにまだアドバンテージがある」(森氏)。特に新規ユーザーを海外メーカーのブランドで獲得する狙いがあるという。

 端末価格についても未定だが、「Nokia製など海外ベンダー製も含めて、基本的には従来の販売方法を継続」(森氏)する意向。キャリアのインセンティブが乗った価格で販売される見込みだ。

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機種 対応通信方式 Bluetooth Flash IrDA 外部メモリ
902SH W-CDMA/GSM SDカード
802SE W-CDMA/GSM メモリースティックDuo
802SH W-CDMA/GSM SDカード
802N W-CDMA × × miniSDカード
702NK W-CDMA/GSM × × RS-MMC
702MO W-CDMA/GSM × × × TransFlash
702sMO W-CDMA/GSM × × × TransFlash
GSMはいずれも900M/1800M/1900MHzのトライバンド。BluetoothやMacromedia Flashも、ボーダフォン3G端末の特徴。Bluetooth搭載については、「道交法改正などもにらみ、広がっていくという認識の元に広く展開していく。ヘッドセットのような共通オプションや、PCとの連携機能も用意していきたい」と、積極的な姿勢を見せた

7機種の、4つの共通ポイント

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 今回の7機種は、同社が“Convergence=統一”と呼ぶコンセプトの元に開発されたものだ。ボーダフォンの発表と併せて、Vodafoneグループとしても3G端末10機種を世界同時発表している(9月22日の記事参照)。その内の7機種が、国内向けとして投入されるかたちとなる。従来から同社が述べていた、グローバル調達に基づく初めての製品群だ。

 いずれの機種も、Vodafoneグループが定めた世界共通の仕様に基づいている。森氏は、大きく4つのポイントを挙げた。

 1つは、「操作性に統一感を持たせた」こと。例えばメインメニューのアイコン表示を各端末共通化し、「A社からB社へ端末を換えた時も同じ操作性で使える」(森氏)ことを目指した。将来的にはもっと深い階層まで共通化するという。

 2つ目は、コンテンツ関係の容量拡大だ。「業界最大級」と森氏が言うように、メールの添付容量は300Kバイト、ダウンロードサイズは2Mバイト、Vアプリは1Mバイトの容量を実現する。

コンテンツ メール アプリ
ボーダフォン(新3G) 300Kバイト 1Mバイト
ボーダフォン(旧3G) 200Kバイト 100Kバイト
ボーダフォン(パケット機) 30Kバイト 256Kバイト
ドコモ(900i) 100Kバイト(送信) 500Kバイト
KDDI(1X WIN、BREW) 150Kバイト 600Kバイト
ボーダフォンの1MバイトはJARサイズ。別途500Kバイトのレコードストアが用意される。ヒープサイズも2Mバイト以上確保される模様だ。ドコモの500Kバイトは、JAR100K/スクラッチパッド400Kバイト

※初出で、Webからのファイルダウンロードサイズが誤っておりました。お詫びし、訂正させていただきます

 さらに、ドコモやKDDI同様、Macromedia Flashに対応する。また、MEPG-4/64Kbpsの動画ストリーミングも可能になる。

 3つ目は、国際ローミング機能の強化。7機種のうち、NEC製の802Nを除く端末が、GSM/W-CDMAにデュアル対応しており、海外での音声通話はもちろん、データ通信、テレビ電話のローミングにも対応している。

 欧州約7カ国で、Vodafoneグループは3Gサービスを開始している。現在のところどの国でテレビ電話ローミングが行われるのかは明かされなかったが、海外でも3Gのフルサービスが受けられる可能性がある。

※Vodafoneが、欧州で音声の3Gサービスを開始している国は、イタリア、スペイン、ポルトガル、ドイツ、フランス、スウェーデン、オランダの7カ国。本社のある英国は、データ通信サービスは提供しているが音声はまだだという

 4つ目は、「豊富なデザインバリエーション」(森氏)だ。国内向けハイエンドの筆頭ともいえるシャープ製の端末をはじめ、Nokia、Motorolaなど海外大手の端末ベンダーは、日本にはない独特のデザインが特徴となる。

ksvoda2.jpg 新3G端末では型番ルールも変更になった。従来の「V602SH」といった型番から、「Vodafone 902SH」といった表記に。「x02」は2世代目を表し、次の世代は「x03」となるという。ドコモの型番ルールにそっくりだ。森氏は「x02以降の世代も、準備が進んでいる」とした

サービスはこれから

 新プラットフォームの投入に当たっては、端末ラインアップだけでなく、新サービスとの連携が重要だ。ただし今回の発表は、新端末だけで、サービスの発表は次回に持ち越しとなった。

 サービス面で明かされたのは、メールサービスとしてGSM圏で利用されているMMSが採用されたこと。そしてWebサービスにはWAP2.0が標準採用になったことだ。

 またVアプリも、従来のMIDP+JSCL(J-フォン拡張)から、「VFX」に仕様が変更された。VFXはMIDP2.0+VSCLからなっており、Vodafoneグループ共通のプラットフォーム仕様となる。従来仕様との互換性はないため、「コンテンツプロバイダに若干の改修をお願いしている」(コアプロダクト&プラットフォームマネジメント部の桑原正光課長代理)が、国内3G向けのコンテンツをそのまま海外展開できるという強みもある。

 なお、シャープとNEC製の端末には、JSCLとMascot Capsule Ver4も搭載されるため、既存のVアプリも動作する

 ダウンロードサイズも2Mバイトに拡張されたが、それを活用したサービスの発表はこれからだ。「ただ大容量なだけではパケットの無駄遣い。映像を携帯に配信することも考えられる」(桑原氏)。

 発表会でたびたび質問として出た、「定額制の導入」については、検討中とするに留めた。

 ただし、「超流通」など従来にはないコンテンツ流通サービスの採用も、同社は明らかにしている(8月27日の記事参照)。3Gへの移行に時間がかかったことなどから、不調がささやかれているボーダフォンだが、逆に言えば満を持しての3G新端末投入ともいえる。

ITmediaでは、この記事では書けないボーダフォン新機種の“隠れ情報”をモバイルサイト「ITmedia(ケータイ版)」にて掲載しています。たとえば……

  • ボーダフォン3Gの新端末のうち、いくつかは……
  • ボーダフォンの802SEを開発したのは?
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