どんな端末で視聴するのか?(モバイル放送編)1セグ放送&モバイル放送・徹底比較(1/2 ページ)

» 2004年09月28日 02時25分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 モバイル端末で視聴可能な“映像・音声コンテンツサービス”が増えつつある。auの「EZチャンネル」や、HDDレコーダーからSDカード/メモリースティックに映像をムーブするサービスがそうだし、広義では携帯アプリのゲームも含まれるだろう。この市場に、さらに2つのサービスが“参入”する予定でいる。「モバイル放送」と、地上デジタルの「1セグメント放送」だ。

 モバイル放送は、1998年に設立された「モバイル放送」が提供予定のサービス。専用端末を用意して、放送衛星からの電波を受信する。本来は今年7月から開始予定だったが、受信感度を向上すべく延期されていた。この10月から、いよいよ本サービスが開始される。

 1セグメント放送は、地上デジタルの13セグメントのうち1セグメントを利用して携帯端末で放送受信するサービス(3月11日の記事参照)。映像の符合化技術にAVC/H.264を採用することも決まり(3月24日の記事参照)、2005年度中にもサービスが開始される見込みだ。

 両サービスは明確に異なるものだが、あまり詳しくないユーザーは「どちらもモバイル向け放送サービス」くらいの認識しかないだろう。それぞれどんな内容のサービスなのか。本日から始まるITmediaモバイルの特集「1セグ放送&モバイル放送・徹底比較」では、両者の特徴を下記のようなポイントから多角的に検討する。

第1回:どんな端末で視聴するのか?
(9月28/29日掲載予定)
第2回:結局、何が視られるのか?
(9月下旬予定)
第3回:画質はどのくらいか?
(10月上旬予定)
第4回:放送エリアはどのくらいか?
(10月上旬予定)

どんな端末で視聴するか

 まず確認したいのは、モバイル放送がどんな端末で受信できるか。これは各所で展示されたとおりの、専用受信機で視聴する。写真はプロトタイプの端末だ。

Photo 端末は折たたみ型。写真は、端末を閉じたところ
Photo 端末を開いたところ。前面にSDカードスロットと電源ボタンが配されている
Photo 端末右側面。ボリュームを調整するボタンと、「MEDIA」ボタンが見える
photo コンテンツ閲覧画面。画質、コンテンツ内容については本稿とは別に紹介する予定

 手のひらサイズで、価格は「5万円程度」とされている。「映像チャンネル」「音声チャンネル」「データ放送チャンネル」の3チャンネルが視聴可能で、これらチャンネルの切り替えは端末側面の「MEDIA」ボタンから行う。本体前面にはSDカードスロットを備え、放送を簡単に録音・録画することも可能だ。

 CPRMに対応しており、録画したコンテンツはムーブのみ可能。「電波が入らない場所に移動した際にでも、録画映像を再生してもらえれば」というスタンスだ。

 受信用端末であり、「上り」の通信手段などは持たない。十字キーはあるが、インプットのためのテンキーやQWERTYキーボードなどはなし。早送り/早戻しボタンを備えるなど、AVプレイヤーのようなインタフェースになっている。

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