総務省、1.7GHz帯を「携帯用」に検討開始

» 2004年09月30日 21時19分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 総務省は9月30日、携帯電話の周波数確保に向けこれまでの取り組み状況をまとめた。併せて、新規参入の周波数候補として「1.7GHz帯」と「2GHz帯」が考えられると判断、関係者が意見交換を行う場を設置する。

 既にソフトバンクが「800MHz帯で携帯参入の意志がある」と表明しており(9月6日の記事参照)、周波数利用に関する議論が巻き起こっている。この機会に「落としどころ」の検討が進みそうだ。

800MHz「追加は無理」2.5GHz帯も「確保できない」

 総務省は発表の中で、まず各周波数帯が現状どのように利用されているかをまとめている。議論が発生した800MHz帯は、「既に免許している周波数に加えて、現在、新たに携帯電話用に使用できる周波数はない」とコメント。今ある帯域をどう移行するかは、今後の検討課題としている。

 2GHz帯は既に「2010〜2025MHz帯でTDD方式を導入」する方向で、技術的条件の検討が開始されているところ。

 2.5GHz帯は、ITUで周波数利用方法が検討されている帯域。携帯に使えるかと期待されるが「現在の日本の周波数事情ではFDD方式に必要な対の(=上り・下りの)周波数を確保できない」という。

 可能性があるのは、1.7GHz帯。「WRC-2000」 (World Radiocommunication Conference:世界無線通信会議)で携帯電話用に追加配分されており、順調にいけば2006年から全国で15MHz×2程度の上り下り帯域を携帯に使える見込みがある。

Photo 1.7GHz帯前後の利用状況(総務省資料より抜粋)

新規参入に向けた話し合い開始

 総務省では上記の状況をふまえ、2010〜2025MHz帯がTDD用、1.7GHz帯がFDD用の“候補”と考えられると判断。それぞれ新規事業者の参入に向けた免許方針案の検討を開始するという。

 具体的には、「関係者によるオープンな意見交換を行う場を設置する」(総務省)。ここでいう関係者が誰にあたるのか、またどのように議論するのかは検討中だという。

 併せて、800MHz帯を移行し終えた後に700/900MHz帯で新たな帯域が生まれることにも注目。この帯域を2012年以降どのように使うかなども、検討するという。


 現在、携帯に利用されている帯域には800MHz帯、1.5GHz帯、2GHz帯などがある。たとえばドコモは、800M/1.5G/2Gを合計100MHz幅以上利用している。KDDIはauで800M/2GHzを、ボーダフォンは1.5G/2GHzを利用している。電波の到達度、浸透率などからいえば周波数が低いほうが有利で、auは800MHz帯を3G携帯に割り当てている。ドコモも今後、800MHz帯をFOMA用に利用する考え。ソフトバンクは昨年12月、2GHz帯を利用したい意向を示したが受け容れられず(9月6日の記事参照)、その後800MHz帯再編にあたり「新規参入にも新しく割当てるべき」と強く主張していた。

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