IEEE 802.11n標準はTGn Syncに軍配

» 2005年03月18日 09時22分 公開
[IDG Japan]
IDG

 高速無線LANの標準策定を手掛けるIEEEの作業部会で、これまで残っていた2つの技術提案のうち1つが脱落した。

 投票の結果は3月17日午前、米アトランタで開かれたTask Group N(TGn)の会合の冒頭で発表された。

 TGnでは現在、実際のスループットが100Mbpsを超す無線LAN標準の策定に当たっている。これは現在の802.11g/11aの無線LANで実現できる20Mbpsからは大きな飛躍となる。

 投票では、業界団体TGn Syncが提出した計画が178票を獲得。これと競合するWWiSEの計画は153票だった。両団体ともMIMO(Multiple Inputs Multiple Outputs)と呼ばれる無線技術を利用して、無線接続で伝送できるデータ量を大幅に増大させている。

 IEEEで定められたプロセスの下、今回の手続きによってTGn Syncのプランが、メンバーの75%の支持を得るべく確認投票にかけられることになると、TGメンバーのジェフ・ギルバート氏は説明する。同氏はTGn Syncに参加しているAtheros Communicationsのアルゴリズム/プロセスデザイン担当ディレクター。

 ギルバート氏によれば、もし同プランが必要とされる支持を集められれば、これが11nのドラフト標準の基盤となる。大多数の支持を得られなかった場合は、TGn Syncのメンバーが反対陣営と協力して恐らく幾つかの変更を加え、その後5月に開かれる同作業部会の次回会合で再び確認投票が行われる。

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