“音”がウリの「W31K」、CMOSカメラの実力はケータイカメラ画質研究ラボ(2/3 ページ)

» 2005年03月30日 19時37分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 すべり台に薄い影が落ちていることから分かるように、薄日が差す状態。しかし写真は曇天のようで、特に色がくすみぎみ。やけに晴天下のような明るさ鮮やかさを持つEXILIM S20の写真と比べてみれば一目瞭然だ。W31Kはダイナミックレンジも狭く、空は真っ白にとんでしまっている。

 左がW31K、右がEXILIM S20

 EXILIM S20の緑はいささか青々としすぎてわざとらしくはあるが、それにしてもW31Kは緑がくすんでいて色がきれいに出ておらず、いまひとつ不健康な感じだ。ディテールももやっとしていて不満が残る。

 この画質は、“ちょっと前のCMOSセンサー搭載カメラの画像”というレベルだ。さらに空(いつも撮影する方向の雲が厚く青空とはいかなかったが)を撮ると、今からカミナリがくるんじゃないかという感じに写った。

(W31K) (W31K 明るさ+2)
(EXILIM S20)

 写真の下部が大きく湾曲しているのは、撮影時にカメラが少し動いてしまったためだ。CMOSセンサーのカメラではたまにある。ともあれ、これではあまりに暗いので、明るさを+2にして撮ってみた。実は空は雲がかかっているがちょうど右手から日が差した状態である。+2にすると空の色はやや不自然な青ではあるが、明るさはちょうどよくなった。

 別の位置から青空を撮ってみたが、雲を見ると分かるように妙に青みが強くて不自然な空の色になった。

 最後にマクロの作例を。

 だいたい15センチくらいが適正距離のようだ。やや色はくすみぎみで鮮やかさにかけるものの、それなりに撮れている。

室内編

 次は室内編だ。まずは蛍光灯下の撮影から。

 蛍光灯下で撮影

 非常にぼけている。どうもW31Kは近距離に弱いようだ。固定フォーカスの機種はどうしてもある程度より近い距離だとこのようにピントが合わなくなってくるが、多くの機種は50〜70センチくらいならなんとかそれなりに撮れてくれる。W31Kは思ったより離れないとダメそうだ。

 蛍光灯下独特の縞模様が出てしまっているのも気になるが、ホワイトバランスを蛍光灯にしたら消えた。

 ホワイトバランスを蛍光灯にして撮影

 全体に中間調が沈んでいて濁っているのと、ダイナミックレンジが狭くて少し明るいところはトビがちなのが分かる。

 次は白熱灯。こちらはオートホワイトバランスでキレイに合った。

 白熱灯下で撮影

 近いため少々ボケ気味ではあるが、色がくすみ気味でシャキッとしない点を除けばあまり悪くない。試しにちょっと距離を取って撮影してみた。

 70〜80センチくらいの距離で撮影

 70〜80センチくらいの距離だが、このくらいだとピンボケという感じではなくなる。でもちょっと料理を撮ろうなんていうときはつらい。

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