2008年以降、下り1Gbpsの次世代CDMAが登場──KDDI

» 2005年06月15日 21時36分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 KDDIの小野寺正社長が6月15日、au携帯電話の高速化戦略を明らかにした。

 2006年には、上りのピーク速度が154kbpsから1.8Mbpsに高速化され、QoSに対応したEV-DOの拡張規格「EV-DO Rev.A」(リビジョンエー)を導入(2004年2月の記事参照)。また2007年を目処に、下り最大1Gbpsの次世代CDMA無線方式を標準規格として完成させることを目指す。

 EV-DO Rev.Aは、「上りの技術向上という観点からだけ見ると、HSDPAの次のHSUPAに相当する」と小野寺社長。上りの実効速度は「600Kbps前後になる」(説明員)という。

現行1xEV-DO Rev.0 1xEV-DO Rev.A
ピーク速度(下り) 2.4Mbps 3.1Mbps
ピーク速度(上り) 154kBps 1.8Mbps

 もう1つの特徴であるQoSは、1xEV-DO Rev.0ではサービスの種類によらず、すべてのパケットが同等にベストエフォートであったのに対し、1xEV-DO Rev.Aは、サービスの種類に応じたパケットの優先制御が可能になる。

 「現行のRev.0では、データダウンロードや映像ストリーミングサービスなどの種別を区別していないため、同じ優先度で配信されている。1xEV-DO Rev.Aは、ストリーミングなどリアルタイム系のサービスでは、トラフィックごとにラベルを付けて速くチャンネルを割り当てられる。混み合っている状況でも、十分な品質のサービスを提供できる」(小野寺氏)

 適用分野として考えられるのは双方向リアルタイムサービスだという。「交通情報やライブカメラなど、即時性のあるサービスでの利用も考えられる」(説明員)

下り最大1Gbpsの「次世代CDMA2000」は2009年から2010年に

 下り100M〜1Gbps、上り50Mbps以上のさらなる高速化を目指す、次世代CDMA2000の準備も進んでいる。これは「4Gを目指すものに近い」(小野寺社長)といい、ウルトラ3Gの観点からは、さまざまなアクセスを構成する要素の1つとなる。

  • 下り100Mbps〜1Gbps、上り50Mbps目標
  • VoIPを想定した音声通信容量の向上
  • 周波数利用効率の向上
  • 接続時間の短縮
  • ビット単価低減によるインフラコスト抑制
  • 現行CDMAシステムとの互換性の維持

 既に今年の3月に3GPP2が上記のような用件をまとめている。この5月に開催された3GPP2の会合では、KDDIを含む主要なCDMAの事業者や大手通信メーカー29社の提案に基づいて、具体的仕様の検討に着手することも決まっているという。

 「本年末にシステム要求仕様書として必要条件をまとめ、2007年度中頃には、標準規格として完成させることを目指す」(小野寺氏)

 次世代CDMA2000について共同提案した企業のリスト。KDDIが筆頭提案者という形で、アジアや北米の事業者10社と大手の通信ベンダー19社が名前を連ね、世界的な動きでCDMA2000の次世代を開発するという

 実用化の時期について小野寺氏は、「いくつかの見方があるが」と前置きした上で、「2007年中にスペックが決まるので、2008年以降、実際のテストなどをやると思う。時期的には2009年とか2010年になるかと思う」とした。

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