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» 2005年06月21日 18時11分 UPDATE

ケータイカメラ画質研究ラボ:予想よりしっかりした300万画素、再生時間に課題〜「SH901iS」 (1/4)

カメラの高画素化にあたっては、その分レンズ性能やAF精度も要求され、処理速度も必要になる。その上、期待される画質も上がってくる。「SH901iS」の実力やいかに。

[荻窪圭,ITmedia]

 128万画素か200万画素か──というところで落ち着いていたので、いたずらに画素数アップに走ることもないのかと思っていたら、2005年初夏になって立て続けに高画素端末がいくつも出てきた。その代表格が「SH901iS」(機種別記事一覧参照)だ。

 高画素化は、たんに画素数を増やして画質アップという単純な話ではない。その分、レンズ性能やAF精度も要求されるし、処理速度も必要になる。さらには期待される画質も上がるのでなかなか大変なのだ。

 もともとカメラ機能に定評のあるSHシリーズだけに、300万画素化もうまくこなしてくれると期待しつつ見ていこう。

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 レンズは裏面に大きく付いており、この姿だけを見たらデジタルカメラと大して変わらない。あとはリアカバーのあたりにグリップをよくする凹凸がついたりするともっといいかも。レンズの左上にある小さな穴がLED(ピクチャーライト)

新たに「スポットAF」機能を装備

 SH901iSは、「SH900i」(2004年3月の記事参照)や「SH901iC」(2004年12月の記事参照)とも異なった四角いボディで、液晶部は回転2軸式。サブディスプレイは備えていない。

 端末を開いてカメラボタンを押すか、液晶をひっくり返してビューアポジションに設定し、カメラボタンを押すかのいずれかでカメラが起動する。起動時間は約2秒と、なかなか迅速だ。

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 液晶部をひっくり返したビューアポジション。ビューアポジション時も表示は縦方向が基本となる。画面は再生モード時(左)。ボディを開いて撮るときは通話開始ボタンがAFボタン、決定キーがシャッターボタンとなる。通常モードでは構図の上下が各種アイコンや情報表示、ガイド表示で塞がれるので全体が見えないのは難点。viewボタンで全画面表示モードと切り替えられる(右)

 ユニークなのは、ビューアポジションでシャッターボタンを長押しすると、静止画ではなく動画モードで起動すること。起動時のボタンの短押し/長押しで、静止画と動画を切り替えられるのだ。もちろん、起動後のモード切り替えも自由に行える。

 静止画撮影時の画像サイズはなんと9種類。そのうちVGA以上は1.2M(960×1280)、UXGA(1200×1600)、3M(1536×2048)がある。画像はすべて縦位置で記録される。

 液晶を開いて撮影するときのUIは、SH系でおなじみのスタイル。画面上2段に各種情報表示、下1段に操作ガイダンスが表示されるレイアウトだ。このため撮影時に構図全体を見ることができない。全体を見たいときは「view」ボタンで全画面表示にする。

 SH901iSではカメラモードでビューアポジションにすると、自動的に全画面表示になる仕様となった。“ビューアポジション時はデジカメのように撮影できるように”という配慮だろう。ただ全画面表示にすると今度は、撮影情報が一切表示されない。例えば、自動保存をオフにしているときは、撮影後に「保存」ボタンが画面に出るのだが、全画面表示だとそれも出ないのだ。うまいこと必要最低限の情報だけ表示してくれる機能があればいいのにと思う。

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 ビューアポジションにすると自動的に全画面表示モードになる。この場合は逆にフォーカスエリア以外の何の情報もなくなる。ビューアポジションで撮っても画像は縦位置

 ビューアポジション時はデジカメのように横位置で持ち(撮影画像は縦位置で記録されるわけだが)、端末側面のキーで操作する。ビューアポジション時は上にくる端末右側面には4つのボタンとひとつの十字キーがある。これはなかなかの充実ぶりで扱いやすい。十字キーがあるおかげでこの状態でもひととおりの機能をこなすことが可能だ。

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 ビューアポジション時は側面にある各種ボタンで撮影できる。十字キーカメラボタン、シャッターボタンなど一通り揃っていて、これだけですべての操作が可能だ。iモードボタンはライトのオン/オフに使う

 シャッターボタンは半押しでAFが働くタイプ。ボタンの感触や位置もよく、カメラのような感覚で使える。撮影機能は明るさ補正やシーン別撮影はあるものの基本的にはフルオート系でシンプルなものだ。

 特筆すべきはAFモード。AFには通常のAFや接写、人物、風景に加えて、スポットAF機能が搭載された。カメラ付きケータイのAFは、画面中央にある被写体を中心にピントを合わせるシンプルなもので、本職のデジカメに比べるとAFの精度は低かった。そこでSH901iSでは画面を9分割して1〜9の番号を振り、番号を指定すればそのエリア内でAFを行うという機能を搭載したのだ。いわゆるスポットAFではないが(スポットと呼ぶには画面の9分の1は大きすぎ)、便利で面白い機能だ。

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 スポットAFモードにするとこのように画面が9分割され、数字キーでどのエリアにピントを合わせるかを決められる。「スポット」というわけではないが、なかなか面白いアイデアだ(左)。サブメニューは意外にシンプル。AFモード切り替えがポイント(中)。撮影モード切替の中にシーン別撮影機能が用意されている(右)

 300万画素ともなると、ある程度本職デジカメとの比較もしたいところ。AF機能に関していえば、SH901iSのAFは合焦に2秒程度かかり少々遅いのと、背景にピントが合ってしまいやすい(後ピンという)傾向があった。後者は数年前のデジカメでよく見られたもので、被写体が小さいときや被写体より背景のほうが明るくてコントラストがあるときは注意したい。

 さて、SHシリーズといえば気になるのが画像の保存にかかる時間。何パターンか測ってみた。

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