NTTドコモは、AM/FM/テレビの3バンド対応のラジオチューナーを内蔵したPDC端末「RADIDEN」を発表した。秋頃発売の予定で、価格はオープンだが1万円台半ばになる見込み。
FMラジオに加え、AMラジオにも対応した点がポイント。AMは周波数の特性上、FMと比較して外部ノイズの影響を受けやすい。「端末内部から発生するノイズを除去し、あるいはノイズを受けないアンテナ配置にすることで対応を実現した」(ドコモ)
AM/FM/テレビの3バンドに対応したラジオケータイは世界初だという。
端末は、表に携帯電話のインタフェース、裏にFMのインタフェースを備えた「デュアルフロントデザイン」を採用。普通の携帯と思いきや、ひっくり返せばラジオ――というスタイルになっている。
シンメトリック(左右対称)な卓上ホルダを同梱しており、これに挿した状態でラジオを聴くことも可能。イヤホンを装着せずに、本体からラジオやテレビの音をスピーカーで流すことができる。
アンテナはAMラジオが内蔵になっており、FM/テレビはイヤホンがアンテナの役割を果たす。同梱のイヤホンがアンテナ代わりだが、「通常の平型イヤホンを挿してもアンテナの機能を持つ」(ドコモ説明員)。ただし、同梱のもののほうが性能がいいだろうという。
イヤホンはセパレートタイプのため、自分の好みのものに付け替え可能。モノラルタイプが付属するが、ステレオタイプにも対応する。
裏面のラジオインタフェースには、チューニング不要の「一発選局7つボタン」や、バックライト対応の「ラジオ専用液晶」などをラジオ専用の操作体系を備える。
ポータブルラジオ同様、全国を15のエリアに分割してエリアごとの放送局をプリセットする「スーパーエリアコール」に対応。遠距離移動後も、エリアさえ選べばその地方のラジオ局を選局してくれる。また、一定時間が過ぎると自動的に電源オフする「パワーオートオフ」に対応した。
auがEZアプリとラジオ機能を連動させているが、ドコモはiモードとラジオ機能を連携させない道を選んだ。むしろ、RADIDENを見る限り携帯機能とラジオ機能は明確に分けられている。
例えば本体のボタンを見ても、携帯電話の機能は白、ラジオの機能はアンバー(オレンジ)に色分けして表記されている。電源も携帯とラジオの電源が独立して設けられており、「携帯はオフだがラジオはオン」といった使い方が可能だ。
バックグラウンド再生に対応しており、ラジオを聴きながらiモードを操作可能。電話がかかってきた場合は、自動でラジオがミュートになり通話に切り替わる。通話を終了すれば、ラジオに復帰する仕組み。
テレビ受信は音声だけで、ラジオ液晶に映像は表示されない。「端末サイズを小さくすることとの兼ね合いで、今回は『テレビ端末』は見送った。今後地上デジタルテレビ端末も出てくるので、アナログテレビ端末はどうするか検討しなければ」(ドコモ説明員)
なお、端末にカメラは非搭載。ラジオはAMで約20時間、FMで約14時間連続聴くことができる。ラジオの内容を端末内に保存することは、不可能になっている。
8月30日から東京・銀座のソニービル ソニーショールーム、東京・港区のメディアージュ ソニースタイル、大阪・梅田のソニースタイル ストアに事前体験コーナーが設置される。
製品名 | 「RADIDEN」 |
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サイズ | 117×49×20ミリ |
重さ | 約122グラム |
連続待受/通話時間 | 320時間以上/120分以上 |
メインディスプレイ | 1.9インチ半透過型TFT液晶(160×128ドット、6万5536色) |
サブディスプレイ | 16.7×23.1ミリのTN液晶(1色) |
カメラ機能 | − |
色 | Black&Silver |
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