結果発表・携帯料金、何をどのくらい安くすべき?+D Voice(2/2 ページ)

» 2005年12月21日 11時03分 公開
[杉浦正武,ITmedia]
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 上グラフのとおり、ウィルコムが48.1%のユーザーから「安い」という印象を持たれている。2位はデータ定額サービスで先行したauで、29.1%の支持を集めた。以下、ボーダフォン、ドコモと続く。

 分析してみると、ウィルコムは20代、30代のユーザーから特に「安い」と思われているようだ。逆にauを安いと考えるユーザーの中では、20歳未満の割合が有意に高かった。全体の傾向として、自分の使っているキャリアが一番安いという“身内をひいき目で見る”意識があるようで、例えばドコモユーザーはドコモを安いと考える割合が、auユーザーはauが安いと考える割合が比較的高かった。

評価するサービスは「データ定額」「音声定額」が双璧

 続いて、気になる「どの料金関連サービスを評価するか」の項目をチェックしよう。各キャリアとも、それぞれに特色ある割引サービスを提供しているが、ユーザーの支持を集めているのはどんなサービスなのか。

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 結果は1位が「データ定額」、2位が「音声定額」となった。複数回答方式をとったが、データ定額を選択したユーザーは全体の80%を超えている。それだけ、携帯のパケット通信料に悩まされるユーザーが多いということなのか。

 「長期契約に伴う割引」「シンプルな料金体系」「無料通信料の次月繰越」「家族割引」などは、いずれも30%台の支持率。やや評価が落ちるのが「無料通信料を家族間で分け合えるサービス」となった。ちなみに、「その他」で評価すべきサービスとして「月の途中で料金プランを変更しても、リアルタイムに反映されること」を挙げる声も、複数あった。

携帯料金に望むこと

 携帯料金への感想や要望を問う自由記述欄では、非常に多様な意見が寄せられた。中で多かったのは、やはり携帯の料金体系は複雑すぎるということ。以下が代表的な例だ。

 「『無料通話××円』とかいうのは分かりづらい。基本料金で勝負してほしい。そもそも、キャリアのWeb上で料金試算をしなければ、どのプランが得なのかが分からないのは、複雑すぎる」「携帯料金の他社間の比較をしにくくするために、わざと料金体系を難しくしてるようにしか思えない」

 特定の携帯キャリア同士の通話なら安いが、キャリアをまたいでの通信はとたんに高くなることを指摘する声も相次いだ。

 「私が友人に『どこのキャリアがいいの?』と聴かれたときは『よく掛ける相手のキャリアによるよ』と答えます。通話料金はキャリア差はあまりなくても、キャリアの壁を超えると超えないでは大きな差が生まれます」。携帯各社は、他キャリア宛でも同キャリア同士でも同じ料金で通話できるプランを打ち出しているものの、ユーザーの認識としてはまだまだ不十分のようだ。似たような視点で、固定電話への音声定額も実現してほしい、という声もあった。

 ほかに、1分単位でなく10秒単位で細かく課金してほしい、という声も目に付いた。また、とにかくすべて定額にしてほしい――と書くユーザーも複数見られた。ここでの“すべて”とは、やはりPCと接続してのデータ料金も含むようだ。

 「個人的にはウィルコムの完全データ通信定額を携帯キャリアで実現してほしい」「ウィルコムのPCにつないでも定額はすばらしい!!」」「早く携帯電話でのデータ定額(PC接続)が始まってほしい……低速(128kbps程度)でかまわないから……って贅沢ですか?」

 今後、HSDPAなど新技術の導入に伴い、移動体はますますデータ通信インフラとしての意味合いを強くしていく。新規参入キャリアも狙っていると見られる分野だけに、今後の値下げ競争では「PCでのデータ定額」がひとつの焦点になっていくことは間違いないだろう。

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