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» 2005年12月29日 22時37分 UPDATE

2005年の携帯業界を振り返る(3):「おサイフケータイ」「iチャネル」「トルカ」普及の条件 (1/3)

2005年の携帯業界を振り返る年末対談企画、第3回のテーマは「サービス」。おサイフケータイ、iチャネル、トルカなど、'05年に注目を集めたサービスにフォーカスした。

[聞き手:房野麻子,ITmedia]

ITmedia ドコモauボーダフォンの3キャリアがおサイフケータイを導入しましたが、実際に使っているのは約2割と言われています。使う人はこれから増えるでしょうか?

神尾 アプリと同じで、どうやって使わせるかが問題です。使った人の満足度や継続利用意欲は、一般的なアプリより高いので、最初に使わせることができるかどうかが鍵ですね。で、その鍵を握っているのが対面販売している販売店だと思っています。キャリアがどれくらいおサイフケータイに力を入れていくかってことも影響しますが、こういうサービスが出てくればでてくるほど、販売店の影響力が強くなってくる。彼らがどれだけがんばるか、でしょう。

ITmedia キャリアの対応でいえば、ドコモは確かにおサイフケータイに一番熱心ですが、90xシリーズは対応させているのに70xシリーズは未対応です。ハイエンドユーザー以外が使うようになって初めて本当に普及したと言えるのではないかと思いますが、なぜ普及モデルには対応しないのでしょうか。

神尾 まずはコストの問題でしょうね。あと、実際にはまだ2割程度しか使ってないという状況も理由としてあるんだと思います。コミュニケーション機能は相手がいないとどうにもならないんで、すべての機種に入れるという論法が成り立つんですが、おサイフケータイはアプリと同じで相手がいなくても使えるもの。「本当に使う人が増えてきたら入れましょう」ということになりがちです。

 そうなるとキャリアのミッションというのは「いかに売った端末を使ってもらうか」ということになります。ただ、長崎バスでも愛媛の伊予鉄のときでもそうだったんですが、ドコモの支店はおサイフケータイの普及に熱心です。一次販売店の多くも「今後はアプリやコンテンツを、購入後のお客様にもっと使ってもらうための取り組みを考えなければならない」と言っているので、ドコモショップの動きにはには期待しています。

ITmedia 今までのおサイフケータイのサービスは電子マネー中心でしたが、“その次”の話も出てきました。ひとつは電子マネーと似ていますが「iD」に代表されるクレジットカードサービス。JCBの「QUICPay」、NICOSの「スマートプラス」もあり、プリペイドからポストペイドという流れもあると思うんですが、クレジットカード機能は普及するでしょうか。

神尾 完全に相対なので公開されていませんが、iDの方が、おそらく電子マネーより店舗側の手数料が安い。いろいろなところに取材した結果でも、電子マネーの方が手数料が高いっていうのは一般論として言えることです。手数料が安く設定できるのは強みで、今まで手数料の部分で二の足を踏んでいた事業主にも、おサイフケータイ対応の話を持って行きやすくなります。

ITmedia iDは一般的なクレジットカードと同じくらいの手数料にするということで、話はほぼまとまっているようですね。

神尾 少なくとも一般のクレジットカードより高くなることはないはずです。

 iDは既存のプラスチックカードの市場を取りに行くのではなくて、それが取れていない部分を狙うわけです。クレジットカードで使えていない領域を使ってくれるんだったら、業界全体としてもプラスだし、手数料だけでも入ればOKという考え方に当然なりますよ。

斎藤 発表会のときに言ってましたけど、携帯電話にクレジットカード機能を載せるということは、ある意味電子マネーへの宣戦布告ですよね。少額決済部分もクレジットカードが取ってしまうという話なので。電子マネーのメリットが小さくなってしまう。

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