P902iのBluetooth機能をチェックP902iレビュー第3回(1/2 ページ)

» 2006年02月07日 13時39分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 FOMAの音声端末としては「F900iT」以来となったのがBluetooth機能だ。レビューの第3回目は、1回目のアドレス帳・日本語入力・メール編、2回目の音楽プレーヤー編に続き、Bluetooth機能を見ていく。

 国内端末としてはA2DPプロファイルとAVRCPプロファイルを初めてサポート。Bluetoothオーディオデバイスでのオーディオ再生と、Bluetoothデバイス側からのリモコン操作が可能だ。Bluetoothデバイスは最大10件登録できる。

 P902iで利用できるBluetooth機能をプロファイルで列挙すると下記の6つとなる。従来のいわゆるBluetooth対応携帯電話に「A2DP」「AVRCP」が加わった。

  • HSP(HeadSet Profile)
  • HFP(Hands Free Profile)
  • A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)
  • AVRCP(Audio Video Remote Control Profile)
  • DUN(DialUp Network)
  • OPP(Object Push Profile)
Bluetoothの接続機器リスト。現在MPX3000RP(mlink for P902i)で「HFP」「A2DP」で接続中。青で囲まれたプロファイル名は利用可能と識別しているプロファイルで、PC(ANDO-T43)とは「DUN」と「OPP」(電話帳転送先に指定済み)での接続が認識され、以下のBluetoothデバイスとも「HFP」「HSP」「A2DP」などでの接続が認識されている

 ただし「OPP」はサポートが極めて限定的だ。一般にはデータ交換に利用するプロファイルだが、P902iでは「アドレス帳データの送信」にしか使えない。撮影した画像の転送などに利用できないし、Bluetoothでデータを受信することもできない。

 ハンズフリー機器と接続するための「HSP」「HFP」に関しては、大きな機能面の不備や不満は感じない。音声着信時にはハンズフリー機器側の操作で着信操作が可能。「登録機器接続待機」を有効にしておけば、登録済みのハンズフリー機器の電源を入れるかフック操作を行えば接続される。「HFP」接続時は最後に発信した相手へのリダイヤル操作が可能で、「HSP」接続時には発信先の選択に音声認識が利用できる。音声認識はアドレス帳から100件を引用してボイスダイヤルとして登録し、読み仮名とは別に呼び出し名を登録して利用する。早口の筆者でもかなり高い確率で正しく認識してくれた。

※初出時、『「HFP」接続時は最後に発信した相手へのリダイヤル操作も可能で、発信先の選択には音声認識も利用できる』とありましたが、正しくは上記の通りです。お詫びして修正いたします。

ボイスダイヤルの登録はBluetooth利用時専用機能ではないので、電話帳メニューの中にある。アドレス帳から名称と電話番号を引用し、呼び出し用のフリガナを別途登録する。ハンズフリー機器側からの発信操作は無効にもできる

 着信音も、P902i側で設定しているメロディを鳴らすかどうかを選択できる。「HSP」で登録済みのハンズフリーデバイスを「優先接続機器」に設定しておけば、あらかじめ接続しておかなくても音声着信時に強制的に接続することもできる。

 手元にあった「HSP」「HFP」両対応のハンズフリーデバイス5製品で動作をチェックしてみたが、両方のプロファイルで接続できたのは3製品で、「HFP」でのみの接続が2製品となった。両対応の製品で「HFP」でしか接続できないのは散見される現象なので、ハンズフリーデバイスの互換性に関してはほぼ問題はないと見ていい。「HFP」固有の「リダイヤル」「着信拒否」といった機能も5製品すべてで問題なく動作した。

HSPでの接続 HFPでの接続 ハンズフリー側電源ON時の自動接続 本体→ハンズフリー切り替え ハンズフリー→本体切り替え(HFP) リダイヤル(HFP) 着信拒否(HFP)
プラントロニクスM2500 × ×
プラントロニクス エクスプローラ320 ×
ジャブラ BT500 ○※ ×
ジャブラ SP500 ○※ ×
モトローラ HS810 ○※ ×
※「ヘッドセット操作による発信」がONで、「HSP」での接続の場合。接続と同時に設定された発信動作になる

 「DUN」でのインターネット接続の使い勝手は、最初の接続時に「ダイヤルアップ全待機」に設定しないといけない点を除けば一般的。こちらも「登録機器接続待機」で「ダイヤルアップ」にチェックを入れておけば、一度登録した機器からの接続は自動で行われる。またハンズフリー機器で通話中でもインターネット接続が可能で、インターネット接続中の音声着信もハンズフリー機器で対応できる。例えばハンズフリー機器で通話中に、PDAからBluetooth経由でインターネット接続といった使い方もできる。

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