ミュージックプレーヤー機能はプレイリスト(「トラックリスト」)再生にも対応する、なかなか本格的なものだ。
プレーヤーはトラックリスト再生に加え、繰り返し再生やランダム再生も可能。イコライザの設定もでき、デフォルトで6種類のイコライザがあるほか、イコライザの編集や新規イコライザの追加もできる。
プレーヤーで聴く音楽はPC用ソフト「Nokia PC Suite」に含まれる「Nokia Music Manager」で管理できる。
CDからの楽曲リッピングに加え、すでにPC内に保存してある楽曲を検索して取り込むこともできる。試したところ、iTunesで管理している楽曲は、DRM付きのものをのぞいてNokia Music Managerで管理し、705NKに転送・再生できた。
ただ、Music Manager上では適切に表示されているアーティスト名が、なぜか705NK上のミュージックプレーヤーでは表示されず「不明」となってしまった。いったんMusic Manager上でアーティスト名を編集状態にし、(特に内容は変えなくても)それを確定したうえで705NKに転送すればアーティスト名も認識されるようになる。
トラックリストはMusic Managerでもケータイ本体上でも作成/編集が可能。曲を選択して「トラックリストに追加」を選べば次々とリストに曲を追加できる。
また、スマートプレイリスト風の機能として「再生回数最多トラック」「最近再生したトラック」「追加履歴」(最近追加された曲の履歴)もあらかじめ用意されている。
曲を聴くには付属の首かけ式イヤフォンを使う。705NKとの接続端子が特殊なため任意のイヤフォンは使えないようだが、オプションでステレオミニプラグに対応したイヤフォンが用意される。BluetoothはA2DPプロファイルやAVRCPプロファイルに対応してないので、ワイヤレスヘッドフォンは使えないのが残念なところだ。
マルチメディアプレーヤーとしては、さらに「RealPlayer」も搭載。.3gp、.mp4といったケータイ向けの動画ファイルの再生に対応する。705NKに保存した.rmファイルに加え、ストリーミングファイルの.ramファイルの再生にも対応し、ブラウザのリンクをクリックしてストリーミング再生することも可能。
マルチメディア関連の面白い機能としては、音楽と画像、ビデオ、テキストを組み合わせて簡単にスライドショーを作成できる「muvee」を搭載している。muveeといえば、ニコンのコンパクトデジカメのスライドショー作成機能「Pictmotion」の開発元としても知られている。
ただし、大きなサイズの画像やムービーを使ってmuveeを作成する時には、一度端末を再起動した方がよさそう。しばらく起動していろいろ機能を使ったあとにmuveeを作成しようとすると「メモリが足りないのでアプリケーションを終了してください」といった表示が出るのだ。
705NKは複数の機能を同時に起動するマルチタスクに対応しており、メニューキー長押しで現在起動中の機能を表示できる。それで待受画面と(muveeを作成するための)「ギャラリー」しか起動していないのにメモリが足りないといわれてしまうのだ。端末を再起動してみると、今まで作成できなかった画像やビデオを使ったmuveeが作成できるようになる。メモリ管理に少々不安を覚えた部分だ。
705NKは、カール ツァイスレンズを搭載した本格的なカメラ機能が特徴。詳細なカメラ機能については別記事を確認してもらうとして、ここではケータイらしい使い方ができるかどうかを検証した。
705NKで気になるのは、初期状態でQRコードに対応していない点。この機能を利用するには、別途ソフトをインストールする必要がある。
QRコードリーダー機能を搭載するアプリは、台湾のNokiaサイトで公開している「Scanlife」(サイトに「QR_Code_for_Nokia_N73_N93.sis」と表記されているファイル)をダウンロードしてインストールする。
起動すると、一般的なQRコードリーダーのように四角い枠が出るので、それにQRコードを合わせると自動的に読み取りを実行する。読み取り精度は高く、自動で撮影補助用ライトも点灯するので使い勝手は十分だ。
ただ、705NKはレンズカバーを開けると自動的に普通のカメラが起動してしまうため、QRコードリーダーを使うためにはレンズカバーを開けたままいったんカメラを終了し、Scanlifeを起動しなおす必要がある。
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