2006年のソフトバンクモバイル最人気端末は、シャープ製の「705SH」だった。
2006年6月にボーダフォンの夏モデルとして登場した705SHは、「上質な風合いのデザインで、基本機能もしっかり備えた薄型ケータイ」というキャッチフレーズにおいて、“SLIMIA”というサブネームも与えられた薄型・上品さを特徴とする端末だ。
ソフトバンクは2006年3月、英Vodafone Groupから日本法人のボーダフォンを1兆7500億円で買収。新規事業者として携帯事業に参入予定だった同社が一転して既存事業者となったことは、番号ポータビリティの開始に並ぶ、2006年の携帯業界における最も大きなニュースの1つだった。
同社は10月1日にブランド名やサービス名称も含めて、ボーダフォンからソフトバンクに変更。10月23日の番号ポータビリティ開始日前後にさまざまな“予想外”の料金プランや販売方法を打ち出し、話題を呼んだ。
ボーダフォン時代の端末は英Vodafone Groupならではのグローバル色の強い端末もあったが、どちらかというとやや厚めで色数やラインアップも少なめという傾向があった。
ボーダフォンの2006年夏モデルとして2006年6月に登場した705SHは、それまでのマイナスイメージを打ち破る“スリム&スクエア・上品・多色”という特徴で展開した。2006年9月に行われた秋冬モデルの発表会で「私も愛用している」とソフトバンクの孫社長が掲げた本機は、その後に登場するソフトバンクモバイル端末の方向性を決定付けるほどインパクトを与えた端末と言える。
ちなみに、6月の発売後にも限定色モデル(2006年8月)やスワロフスキー・クリスタルモデル(2006年11月)なども追加され、2007年2月現在も販売ランキングの3位以内に留まるほど人気を得ている。
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