有機ELディスプレイの視認性は?──「MEDIA SKIN」「MEDIA SKIN」の“ここ”が知りたい(5)

» 2007年04月12日 15時13分 公開
[園部修,ITmedia]

 au design project 第6弾の「MEDIA SKIN」は、その出自もさることながら、携帯として初めて約26万色表示に対応したQVGAサイズの有機ELディスプレイを採用していたり、約13.1ミリのボディにワンセグを搭載していたりと、スペックにも注目が集まっている。特に26万色表示の有機ELディスプレイの表示品質については、多くの読者から質問が集まった。

PhotoPhotoPhoto 「MEDIA SKIN」。ボディカラーは左からオレンジ、ブラック、ホワイト

質問:有機ELディスプレイの視認性は液晶ディスプレイとどう違うのか?

 携帯電話のメインディスプレイは、液晶を用いたものが一般的であり、有機ELの採用例はあるものの、多くの読者にとってまだなじみが薄いものだ。そのため、液晶と比べて見え方が問う違うのかを問う声が多かった。

 液晶ディスプレイは、液晶自体は発光しておらず、バックライトやフロントライトの光とカラーフィルターを利用して画面を構成している。一方有機ELディスプレイは、素子自体が発光するため、色の出方が大きく異なる。

 MEDIA SKINの有機ELディスプレイは、全体的にコントラストが高く、原色の発色がとても鮮やかだ。ワンセグの映像も非常に美しい。特に赤色は、液晶ディスプレイを見慣れた目にはまぶしいくらいで、ブラウザで文字を表示していると、EZロゴや赤い文字が余りにも赤いので驚く。視野角も一般的な液晶より広く、見る角度によって色相が変わるということもない。

PhotoPhotoPhotoPhoto 発色はとても鮮やかで、コントラストも高い。白の明度は液晶と比べるとやや暗めだが、黒の締まりはよく好印象だ。斜め横から見ても、色相がずれたり視認性が落ちたりすることはない
PhotoPhoto ワンセグの映像は非常に美しい。写真では雰囲気しか伝わらないので、是非店頭で手に取ってみてほしい

質問:有機ELディスプレイは屋外でも見やすいか?

 屋外で利用する機会も多い携帯電話だけに、屋外でのディスプレイの視認性を気にする読者からの質問も多かった。透過型の液晶を搭載した端末の中には、晴れた日の屋外では画面がよく見えなくなってしまう機種もあるが、はたして有機ELを搭載したMEDIA SKINはどうなのだろうか。

 MEDIA SKINを実際に晴れた日の屋外で使用してみたところ、最大輝度に設定しておけば何とか表示は確認できた。直射日光が当たった状態では、かなり視認性が落ちてしまうものの、文字を読むことはできる。さすがにシャープのモバイルASV液晶のような半透過型の液晶と比べると、発色や視認性は落ちてしまうが、EZナビウォークの地図などは確認できるだろう。

PhotoPhoto 左が日陰、右が日向で撮影したもの。全体が露出オーバー気味なので、結果的に画面がよく見えているが、実際の見た目はもう少しコントラストが低い。ただ、表示がまったく見えなくなるわけではない
PhotoPhoto 液晶の中でも屋外で視認性がよいとされる、モバイルASV液晶を搭載したシャープのソフトバンク向け端末「911SH」と並べたところ。左が日陰、右が日向。白や赤の発色の違いや日向での見え方の違いを比べてほしい

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