厚さ13.5ミリの“フラットスライド”はどれだけ便利に使える?──「P704i」(2/3 ページ)

» 2007年09月06日 00時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

スライド動作と連動する機能もいろいろ

 スライド端末の使い勝手を左右する重要な項目に“スライド連動”が挙げられる。閉じている時も操作部が露出し、かつサブディスプレイもないスライド端末は、折りたたみ端末とは少し異なる使い勝手が求められる。

 P704iは「閉じタイマーロック」機能を搭載し、閉じてから一定時間操作がないと自動的にキーロックするよう設定できる。キーロックの解除はスライド操作と連動するほか、閉じている時も決定キーの長押しで解除できる。閉じたまま操作したい場合もそれほど面倒なくロックを解除できるのはうれしいところだ。

 また、キーロック中でも終話キーだけが一部の条件下で有効になる工夫もある。例えばメール閲覧中に閉じた場合も待受画面に簡単に戻れる、などである。ちなみに待受画面まで戻ると終話キーも自動的に無効になるので、キーロック中なのに電源が切れてしまうという心配はない。

photophoto キーロックを有効にすると、ディスプレイに鍵とダイヤルキーを組み合わせたアイコンが表示される。上が閉じてキーロックされた状態、下が開いてキーロックが一時解除されている状態を示す(左)。「閉じタイマーロック」の自動ロック時間は15秒から5分の間で設定できる

 閉じタイマーロックは、アドレス帳やメールなどへのアクセスを禁止する「パーソナルデータロック」やFeliCaの利用を禁止する「ICカードロック」とも連動する。例えば、タイマーを0秒に設定しておけば、閉じると同時にロック、開いて暗証番号を入力すると解除というように使える。パーソナルデータロックとICカードロックの両方が機能している場合は、暗証番号を1回入力するだけで双方を解除できる。

 次は「オープン新着表示機能」。この機能は不在着信や新着メールがあった場合、開くと着信履歴やメール一覧が表示されるもの。それぞれ最新の着信履歴やメール一覧が表示されるが、基本はデスクトップに表示される通知アイコンを選択した場合の動作と同じで、メールの場合はきちんと新着メールが振り分けされたフォルダの一覧が表示される。

 ただし、ICカードロックは[メニュー]キーの長押しでもロックを解除できるので、開くたびに解除を要求されるのがやや面倒に感じた。終話キーやクリアキーでロック状態のまま待受画面に戻れるものの、やはりちょっとわずらわしい。開いた時に解除の要求画面が表示されると、前述の「オープン新着表示」が機能しないようなのだ。

photophotophoto 閉じタイマーロックにおける「パーソナルデータロック」と「ICカードロック」設定は0秒から180分の間で設定できる。ICカードロックは例えば“60分”あたりに設定しておくと「通勤時に、改札を通る前にロック解除。改札を出るときまで解除不要」といった使い方ができるだろう。閉じタイマーロックで「パーソナルデータロック」「ICカードロック」の双方を有効にすると、開くたびにこの画面が表示され、暗証番号の入力で解除する

 通話に関連する連携は「開いて通話開始/閉じて通話終了」に対応。それぞれを無効にもできる。開いた場合の動作連動は音声通話とテレビ電話とで個別に設定でき、閉じた場合は“保留”も選択できる。この点に関してはワンプッシュオープンボタン付きの同社製端末でおなじみの設定項目であり、ほぼ不満はない。

photophotophoto スライド動作で「開いて通話/閉じて終了」を連携できる

 カメラ機能にもスライドと連動した仕組みがある。裏面にあるスマートフラッシュ(撮影時に“パッ”と閃光する撮影補助用ライト)は閉じるとケースの裏に隠れてしまい、閉じた状態では使えない。そのため、開くと自動的にスマートフラッシュを有効にするよう設定できる。これはよくあるデジタルカメラのストロボのような感じで分かりやすい。今までのスライド端末にはなかった連携機能で、おもしろい。

photophoto スマートフラッシュは端末を開くと自動的に点灯するよう設定できる。キーロックを有効にしたままだと、カメラ起動中でも閉じるとキー操作ができなくなってしまうのが少し残念

Get Macromedia FLASH PLAYER まず撮影補助用ライトとして照らし、シャッターを切るとパッとフラッシュのように明るく光る「スマートフラッシュ」。カメラ起動時はスライド動作とも連動。スライドすると自動的にライトがつき、“スマートフラッシュ”モードになる

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