新規参入キャリアの1社、アイピーモバイルの筆頭株主がまた交代し、米NextWave Wirelessと森トラストが経営から手を引いたことが分かった。
7月13日に森トラストからアイピーモバイルの株式を取得した筆頭株主の米NextWave Wirelessが、反対売買のオプションを行使したことから、森トラストがアイピーモバイルの全株式を買い戻した。森トラストは、アイピーモバイルの杉村五男氏をはじめとする一部経営陣からの買い取り要請を受け、全株式を譲渡する契約を結んだ。
これにあわせて、アイピーモバイルは経営体制を変更。代表取締役社長だった杉村五男氏が取締役会長に、取締役で経営企画担当の竹内一斉氏が社長に就任している。
アイピーモバイルは、2005年11月に総務省から2GHz帯の事業免許を取得し、TD-CDMA方式による携帯事業の展開を目指す通信キャリア。当初、2006年10月にサービスを開始する予定としていたが、資金不足などを理由に2007年春に延期した。
4月には筆頭株主だったマルチメディア総研が全株式を森トラストに譲渡し、森トラストが筆頭株主として資金、経営の両面でアイピーモバイルを支援するとしていたが、森トラストは7月に全株式を米NextWave Wirelessに譲渡。アイピーモバイルは米NextWave Wirelessの支援を受けて、商用サービスを開始する計画だった。
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