auの販売ランキングは今回も順当といえる結果に落ち着いている。
首位は前回と同じく、シャープ製のスリムワンセグ「W52SH」で、2位はカシオ計算機製の防水ワンセグ「W52CA」が獲得。W52SHは連続首位記録を「12」に伸ばした。
今回の番狂わせはカシオ計算機製のデジカメケータイ「EXILIMケータイ W53CA」。前回の8位から一気に3位まで上がってきた。2週連続で3連休となった9月は、週末セールなどで夏モデルをかなり値下げする販売店を多く見かけた。値下げは高機能な機種ほど割安感を感じられるが、EXILIMケータイ W53CAの躍進もやはり「この機種がこの価格なら」と思えたユーザーが多かったためだろう。
au端末はここ最近、新モデルの発表直前あたりからちらほらと大きな値下げが確認され、最終的に新モデルの発売前なのに「現行の最新モデルが1円」になる動きを見せている。ソフトバンクモバイル端末は新スーパーボーナスで“持ち帰り0円”、ドコモ端末は当初からやや高価な傾向で、旧機種であっても0円ないし1円になる機種が少なかったため、「1円」端末は主にau端末に多い傾向があった。
さて、KDDIは11月12日に新たな携帯購入制度「au買い方セレクト」を開始する。サポートやポイント、月額基本料を抑えられるなど選択肢が増えるメリットはあるものの、(KDDIが購入価格の一部をユーザー向けに補助することで)いままでのように安価で購入できる“フルサポートコース”は「2年縛り」の条件が付加され、月額基本料を安く抑えられる“シンプルコース”は購入時の価格がかなり高くなる。
端末を1円で販売できるのは、携帯キャリアが販売店へ1台あたり数万円の販売奨励金(インセンティブ)を出していたために実現できていた。(販売店向けの手数料やオプション獲得のインセンティブは当面残るので、1円にできなくなるわけではないとは思うが)販売店への奨励金額が減るこの制度の開始で販売手段が変化することは想像に難くない。
ちなみにこの開始日は、先日発表した「INFOBAR 2」ないし2007年秋冬モデルの第1弾を発売するタイミングに合わせていると予想される。制度開始後は、このau買い方セレクトの利用が必須になる。そう考えると、auユーザーが「最新機種は安くなってからお得に買う」という方法を有効に使えるのは「2007年夏モデル」までになる可能性もある。最後かもしれないauの割安最新機種を求め、10月は「駆け込み機種変更(あるいは新規契約)」するユーザーが増えるような気がする。
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