2007年第3四半期の携帯電話市場は予想以上に好調で、販売台数が前年同期から15%伸びた。米調査会社Gartnerが11月27日に報告した。
同四半期の販売台数は2億8900万台で、「新機種の投入は比較的少なかったが、予想以上の売り上げだった」とGartnerは述べている。主にアジア太平洋、東欧、中東、アフリカでの売り上げが好調だったという。携帯電話メーカー上位5社はいずれも市場シェアを伸ばし、合計で市場の81.6%を占めた。
ベンダー別では、Nokiaがシェア38.1%で首位を維持。端末の平均販売価格が90ユーロから80ユーロに下がったものの、コスト管理と国際的な流通戦略が奏功して利益率が高まったという。
2位には、Motorolaを追い抜いてSamsung Electronicsが躍り出た。Ultra Edition IIシリーズが引き続き好調で、市場シェアは14.5%。Motorolaは3位に転落し、シェアは前年同期の20.7%から13.1%に減少した。4位はSony Ericsson(シェア8.8%)、5位はLG Electronics(同7.1%)。
社名 | 販売台数(3Q07) | シェア(3Q07) | 販売台数(3Q06) | シェア(3Q06) |
---|---|---|---|---|
Nokia | 110,178 | 38.1% | 88,129 | 35.1% |
Samsung | 41,776 | 14.5% | 30,583 | 12.2% |
Motorola | 37,765 | 13.1% | 52,005 | 20.7% |
Sony Ericsson | 25,392 | 8.8% | 19,515 | 7.8% |
LG | 20,499 | 7.1% | 14,959 | 6.0% |
その他 | 53,325 | 18.4% | 45,862 | 18.4% |
合計 | 288,935 | 251,053 | ||
(資料:Gartner) |
地域別では、アジア太平洋地域で販売台数が前年同期から26%増え、1億180万台となった。特にインドが伸びたという。日本も21.8%増の1310万台と非常に好調で、第2四半期の過剰在庫も解消された。北米はiPhone人気がけん引力となり、前年同期比10.3%増の4500万台。西欧は買い換え需要により、14.9%増の4720万台となった。同地域では携帯電話の平均普及率が115%にも達し、フランス以外の国は普及率が100%を超えているという。
Gartnerは、第4四半期も引き続き売り上げは好調と予測しており、販売台数は前年から10%以上増えると見込んでいる。
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