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» 2008年04月21日 14時45分 UPDATE

見た目も操作もここまで変わる――KLab、Flashデザインコンテストの受賞作を発表

KLabが4月21日、携帯向け「Flashサイトデザインコンテスト」の受賞作品を発表した。既存のHTMLサイトをFlashで生まれ変わらせるこのコンテストには、ドコモの夏野氏ら審査員が思わずうなる作品も登場。夏野氏は、サイトの操作性を向上させるためのしかけを、ドコモとして仕込んでいることを明らかにした。

[後藤祥子,ITmedia]
Photo 真剣な表情でサイトを審査するドコモの夏野氏

 KLabは4月21日、同社が開催した携帯向け「Flashサイトデザインコンテスト」の受賞作品を発表した。

 同コンテストは携帯向けFlashクリエイターの発掘と、Flashを採用したケータイサイトの新たなユーザーインタフェースの開拓を目的としたもの。応募は80作品にとどまったものの、今後のケータイサイトの可能性をかいま見せるような力作がそろったという。

 審査には、ドコモの執行役員でマルチメディアサービス部長を務める夏野剛氏やモバイル・コンテンツ・フォーラムの岸原孝昌事務局長、携帯電話研究家の木暮祐一氏、アドビシステムズ マーケティング本部の西山正一氏ら、携帯電話業界を熟知した15人が参加。4月9日の審査会を経て受賞作が決まった。

 最優秀賞を受賞したのは、サミーネットワークスが運営する「うちらのベンキョー委員会」のFlashサイト化に挑戦した浅井賢一氏。このサイトは英語や歴史を“遊びながら学ぶ”ことをコンセプトとした中学生向けサイトで、画面遷移時の凝った作り込みやエフェクト、計算されたユーザビリティが評価され、最優秀賞に選ばれた。

Photo 最優秀賞を受賞した浅井賢一氏の作品(左)とアドビ優秀賞に選ばれた坂本史朗氏の作品(右)

 アドビ優秀賞に選ばれたのは、同じく“うちらのベンキョー委員会”をFlash化した坂本史朗氏。ストレスのないスクロールで直感的に操作できるなど、練られたユーザビリティが高い評価を得た。

 その他の受賞作品は以下の通り。

受賞者 テーマ 講評
楽天ブログ賞 閑歳孝子氏 楽天ブログ(携帯版) 課題のコメントの通り、「Flashならでは、開発者では思いつかない」もので、非常に使いやすいと思います。遊び心もあり、見ていて楽しくなります。操作性が非常に高く、楽天ブログのユーザ層でも直感的に使えるサイトだと思います。
楽天フラモバ賞 山本武史氏 楽天フラモバ 動きが速く、直感的でわかりやすいと思います。また、気持ちよく動く ので、ユーザも楽しく使えるのではないでしょうか。サービスの特性上、かわいく、楽しく、が表現していただきました。
ナノ・メディア賞 脇田鉄平氏 「TVぴあ」 サービスをよく理解しており、シンプルでありながらも見せ方を工夫しているため楽しめる。特にユーザビリティーという点では、群を抜いている。すぐにでもサービスに取り入れたいと思わせるデザインもさすが。
カプコン賞 今津研太郎氏 カプコンパーティー Flashの特性を活かして、一画面内でスッキリと見せつつ、アイコンで多彩なアプリがあるというイメージを出しており、コンテンツの質の高さを画面一杯に広がるビジュアルで表現してくれていると思います。操作の負担も少なく、「ゲーム屋」のインターフェースとしてふさわしいと思います。
サミーネットワークス賞 坂本史朗氏 ウチらのベンキョー委員会 ケータイFlashという制限の中で、斬新さは全80作品の中でも目立つ作品だと思います。画面領域を横にも広く使うという新しい見せ方でも、スクロールの速さや効果がよく考えられていると感じました。この「新しさ」を他の審査員の方にも見て欲しかったので推薦いたしました。
JRAシステムサービス賞 有田真依氏 JRA-VAN競馬情報 情報がきれいに整理されていて見やすい。競走馬、機種の詳細画面での表示もよくできています。「携帯ならでは感」が感じられる作品。出馬表での動きがもう少しスムーズで、ショートカットキーも組み込むとより良いと思います。
fonfun賞 CREPOS リモートメール デザイン性に優れた、非常に良い作品です。今回は、リモートメールの「便利さ」に加えて「楽しさ」が見た目でわかるような作品を期待していたので、本作品のポップなところがとても印象に残りました。
Yicha賞 石山佑樹氏 ケータイ検索Yicha.jp デザインや動きなどにアイデアが散りばめられており、検索から結果表示までの一連の動きをFlashでうまく表現している作品だと思います。検索エンジン向けとしては、結果表示のスピードや操作性などに難があるものの、今後の検索エンジンの可能性という点で選びました。
ネクスト賞 西海圭祐氏 ケータイHOME‘S 提供するサービスが多岐に渡っているためサイトの階層が深く複雑になりがちな中、ケータイHOME'S全体の構成がFlashにうまく盛り込んであり、使用感が楽しいデザインになっています。
毎日コミュニケーションズ Web Designing賞 脇田鉄平氏 TVぴあ サービスをよく理解しており、シンプルでありながらも見せ方を工夫しているため楽しめる。特にユーザビリティーという点では、群を抜いている。すぐにでもサービスに取り入れたいと思わせるデザインもさすが。
MdN web creators賞 有田真依氏 JRA-VAN競馬情報 情報がきれいに整理されていて見やすい。競走馬、機種の詳細画面での表示もよくできています。「携帯ならでは感」が感じられる作品。出馬表での動きがもう少しスムーズで、ショートカットキーも組み込むとより良いと思います。
Flash Lite 3賞 松尾憲氏 カプコンパーティー 最初に「STARTボタン」を押すところがゲームっぽくてターゲットユーザーに合う良い演出だと思いますが、少し面倒に感じました。シンプルで使い勝手は良いのですが、絵が少なくて寂しい印象を与えてしまうのが残念。

サイトの操作性をよくするための仕掛けを仕込んでいる――夏野氏

Photo ドコモの夏野氏

 コンテストの審査後に感想を求められた夏野氏は、「“携帯サイトの操作性をFlashで打開できないか”ということが根底にあり、(応募作品は)限界がたくさんある中で、よくここまでやっていただいた」と、寄せられた作品の質の高さを評価。ドコモとしても、操作性をよくするための仕掛けを仕込んでいるとし、「今後ますます“利用は伸びる”という目で見ていただきたい」とアピールした。

 また、携帯電話市場の成熟がコンテンツに影響するかどうかについては、「フン詰まりにきているような雰囲気がある中で、2007年度もiモードのパケット収入は1000億の増収になり、(トータルで)1兆3000億を超えた。有料コンテンツの収入も増えており2000億円を突破している」と胸を張る。パケット定額プランとしてドコモが導入した、パケ・ホーダイのユーザーもFOMAの全契約者の30%を超えたといい、“コンテンツの利用は伸びており、お金も動いている”ことを強調した。

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