第5回 iPhone 3Gはお手軽「GPSロガー」──クルマでもかなり遊べるクルマで使う「iPhone 3G」(1/3 ページ)

» 2008年09月03日 18時50分 公開
[岩城俊介,ITmedia]

 「iPhone 3G」のGPSは、なかなか精度が高い。携帯基地局から得た情報を用いて一番近い人工衛星をみつけ、現在地をより高速に把握するA-GPS(Assisted GPS)に対応する。

 まず、標準アプリ Googleマップのかなり快適な操作性に驚く。空を見通せる場所で位置測位を行うと、ぐいぐい現在地を絞り込んでいき、かなりピンポイントな場所を示す。そのまま移動すると測位したポイントも追随して移動し、コンビニエンスストアやファミリーレストランなど、ある程度の周辺情報も表示できる。

photophoto クルマに、カーナビ“っぽく”設置。標準のGoogleマップは横向き表示に対応しなかった。WebブラウザのSafariでGoogleマップにアクセスすればSafariの機能で横向きにできるが、こちらではGPS測位ができず、使い勝手もやや悪い

 そうなると、「iPhone 3Gをカーナビ代わりに使えないか」と考えたくなる。しかし、残念ながら日本では経路検索や渋滞情報は(まだ)利用できない。いずれはGoogle ストリートビューのように、実写画像が常に映像のように表示されるようなナビゲーション機能が備わるのだろうか。

 また、Googleマップアプリは横向き表示に対応しない(こちらも2008年9月時点では)。前回「カーナビのディスプレイの代わりに設置」を試した。こうするとなかなか“っぽく”なるが、今のところは現在位置を示しながら、縦向きで地図を表示するくらいの機能しか利用できない。

photophoto 同じ場所で撮ったiPhone 3GのGoogleマップ(左)とカーナビ画面(右)。GPSをしっかり捕捉できる場所であれば、カーナビとほぼ同レベルの精度で表示できることが分かる

NAVITIMEは少し期待はずれ──バージョンアップ後に期待

 ナビゲーション機能(のようなもの)があるiPhoneアプリには「NAVITIME」(ナビタイムジャパン 実質、クレジットカード払いで月額315円)もある。NAVITIMEはほかの携帯で利用しており、なじみがあることもあって会員登録したが、2008年9月時点のバージョンでは本体で取得したGPS位置情報を利用できず、基本的な操作性もいまいちと感じたため、残念ながら現時点では積極的に使ってみようという気はおこらなかった。

 ただ、NAVITIMEは渋滞情報や駐車場検索、ガソリンスタンド検索なども行える。現在地情報を利用できないので目的の情報までたどり着くまでに時間はかかるが、いざという時には役立つとは思う(もっとも現時点では、こちらもほかのGPSケータイで行う方が数倍早く、楽なのだが)。バージョンアップでどれだけ機能や使い勝手が向上するか期待したい。

photophotophoto 「NAVITIME」アプリはクルマ向けの機能も備わる。渋滞情報や駐車場検索もできるが、現在位置情報を利用できないので、「現在地近辺の──」という検索ができず、例えば『住所から探す「関東」→都道府県を選択「東京都」→市区町村の頭文字を選択「た」→市区町村を選択「千代田区」→町名の頭文字を選択「ま」→町名を選択「丸の内」→丁目を選択する「3丁目」→番地を選択する「1」』……と選択して、ようやく周辺2キロ範囲の駐車場リストを表示してくれる
photophotophoto トータルナビは徒歩や列車、クルマなど、いくつかの移動手段別に検索できる。クルマ経路の場合は高速道路料金なども示してくれる(ただ、こちらも出発地と目的地を決める作業でさえ、少々面倒)。ルートはカーナビっぽい斜め上からのバードビュー表示が可能だが、軌跡は追尾しない。現時点ではたんなる地図であるのが悲しい
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