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» 2009年01月09日 09時00分 UPDATE

ドコモが沖縄県名護市で行う「ケータイ旅人サービス」とは

NTTドコモ、沖縄県名護市、名護総合学園名桜大学、NTT西日本が、ユビキタス特区事業、「ケータイ旅人サービス」こと「携帯電話による観光動線誘導サービスの実証」の報道関係者向け説明会を開催した。実験は1月31日から3月1日まで行う。

[神尾寿,ITmedia]

 NTTドコモは1月8日、沖縄県にて総務省のユビキタス特区事業の1つである「携帯電話による観光動線誘導サービスの実証(ケータイ旅人(たびんちゅ)サービス)」の記者会見を実施。報道関係者向けに事業概要の説明と、旅人サービスで利用する機器のデモンストレーションを行った。同サービスは沖縄県名護市、名護総合学園名桜大学、NTT西日本沖縄支店などと共同で運営し、1月31日から3月1日まで実証実験を行う。

Photo 記者会見でサービス概要を説明するNTTドコモ 執行役員 法人事業部 第一法人事業部長の真藤務氏(中央右)。左は名護総合学園名桜大学 理事長の比嘉鉄也氏、中央左は名護市長の島袋吉和氏、右はNTT西日本沖縄支店 支店長の古堅一成氏

 記者会見の冒頭、NTTドコモ 執行役員 法人事業部 第一法人事業部長の真藤務氏は、「お客様の持つ経営課題を解決するモバイルソリューションを提供するのが、ドコモの努め」と挨拶。

 「携帯電話の基本機能である『GPS』と『FeliCa』、それに『アクティブタグ(RFID)』を連携させて、1つのアプリから、観光客がそれぞれのエリアに適した観光情報を得られる仕組みを作った。名護市の優れた観光資源をコンテンツとしてユーザーに提供し、(名護市の)観光推進の一助となりたい。

 また今回の実証実験を通じて、エリア別にコンテンツをプッシュ配信する技術やサービスの基盤を確立し、他地域での応用も含めて(可能性を)検証していきたい」と真藤氏は語った。

 一方、名護市長の島袋吉和氏は、名護市が平成14年から金融情報特区に指定され、「27社の企業進出と約900名の雇用が創出された」(島袋氏)ことを紹介。

 「名護市は、金融IT未来都市を目指した施策を行っています。携帯電話を使った観光動線誘導事業に参加することで、名護市での観光がより快適になるように多くの観光コンテンツを発信していきます」(島袋氏)

 今回の実証実験は、ドコモが実施主体としてサービス全体を開発・運用する。名護市は観光コンテンツの制作と配信、NTT西日本は実験端末の貸出や対象観光施設の現場サポートを行い、名桜大学はモニターユーザーから収集した観光行動履歴のデータ検証・分析を行う。

Photo 「ケータイ旅人サービス」の実施概要

GPS、アクティブタグ、FeliCaを使ってエリア情報を配信

 今回のケータイ旅人サービスでは、20台の実証実験用端末が用意され、モニター登録をしたユーザーに貸し出される。実験用端末はドコモの「P906i」をベースにしたものに、専用開発されたiアプリを導入したもの。マッチ箱程度のアクティブタグ端末とセットでレンタルされる。

PhotoPhoto 左の写真は実証実験で使用されるP906iベースの専用端末(中央)と、店舗に置かれるFeliCa用リーダー/ライター。左上の箱はアクティブタグの電波送信機。右の写真はRFIDの受信機。アクティブタグから発信された特定省電力通信の電波をキャッチし、その信号をBluetooth通信に変換して携帯電話に送信する。屋内でのエリア情報識別に用いる

 モニターは実証実験期間中に1泊2日以上で沖縄観光を計画している2名以上のグループが対象になり、「美ら海水族館方面の観光を予定している」「レンタカーの利用・返却がOTSレンタカー臨空豊崎営業所である」「モニター終了後にアンケートに協力できること」などが条件となる。

 実証実験では、GPSの位置情報や移動情報に基づいた「おすすめエリア情報」の配信を行うほか、名護市内5カ所に点在する対象観光施設内(OKINAWAフルーツらんど、ナゴパイナップルパーク、ネオパークオキナワ、道の駅許田、森のガラス館)ではアクティブタグの電波を受信して専用コンテンツのプッシュ配信も行う。さらにFeliCa通信を使ったスタンプラリーや割引クーポンの利用も予定されているという。

 観光客に役立つコンテンツとしては、地元SNSの口コミ情報や、地元タウン誌によるお勧め観光ガイド、さらに沖縄の人気スポットである「美ら海水族館」のリアルタイム混雑情報などをプッシュ配信する予定だ。また名護市では観光の利便性を向上するため、カーナビ向けのVICS(リアルタイム渋滞情報)とは異なる、独自の市内渋滞情報をケータイ旅人サービス向けに用意する予定だ。

 NTTドコモでは「最低でも100組以上の観光客に、モニターサービスを試していただきたい」(真藤氏)という。GPSとBluetooth、アクティブタグなど複数のリアル連携技術を組み合わせたサービスとしては日本初の試み。さらに提供される観光コンテンツやリアルタイム混雑情報、各種クーポンなどはユーザーにとっても魅力的だ。沖縄観光を計画している人は、モニター利用を検討してみる価値はあるだろう。

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