「SugarSync」刷新――多機能そのまま「誰にでも」使いやすいデザインに

» 2013年02月14日 00時00分 公開
[山田祐介,ITmedia]
photo バージョンアップしたPC向けアプリ

 「パワフルな特長はそのままで、よりシンプルに」――BBソフトサービスは2月14日、米SugarSyncの同期型オンラインストレージサービス「SugarSync」の新バージョン「SugarSync 2.0」の日本語版を提供開始した。新バージョンに対応するのはPC/Mac/Android向けアプリ。iOSをはじめとする他のプラットフォーム向けアプリも、3月以降に順次対応していく。

 新バージョンでは、アプリのデザインをクラウドサービスの初心者にも使いやすいよう刷新。ドラッグ・アンド・ドロップによる同期や、ファイル名による検索、クラウド上のデータをまとめて管理できる仮想ドライブ「SugarSync ドライブ」などの新機能が用意された。


アプリのUIを統一し、トップ画面はシンプルに

photo 米SugarSync プロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのサミール・メータ氏

 SugarSyncは、PCなどの端末内にあるファイルやフォルダを自動でオンラインストレージや他の端末に同期するサービス。米国で生まれ、2010年に米SugarSyncがBBソフトサービスと提携し、日本語版サービスが始まった。無料で5Gバイトまで利用でき、有料プランも用意されている。同種のサービスとしてはDropBoxも有名だが、米SugarSyncのプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントであるサミール・メータ(Samir mehta)氏は、SugarSyncが他社よりも優れた点として(1)同期するファイルやフォルダの置き場所を選ばない、(2)クラウドのみにファイルを保存することもできる、(3)ファイル共有の際に権限設定が可能、という3点を挙げる。

 こうしたカスタマイズ性の高さを魅力とするSugarSyncだが、初心者にとっては「複雑で使い方が分からない」面もあったとメータ氏は振り返る。昨今のクラウドサービスの普及に伴い、「誰にでも使いやすいUI(ユーザーインタフェース)」が必要と判断し、今回のアプリ刷新を進めたという。


photophoto アプリごとに異なっていたUIを、新バージョンでは一貫性のあるものに変更した

 新バージョンでは、これまでPC/Web/Androidなどプラットフォームごとに異なっていたアプリのUIをなるべく統一し、「1つのアプリの使い方を覚えれば他のアプリも同じように使える」(メータ氏)ようにした。アップロードしたコンテンツを管理する「クラウド」、他者と共有したコンテンツを管理する「共有」、利用履歴を表示する「アクティビティ」、キーワードでファイルやフォルダを探せる「検索」という4つの項目を各アプリで設け、操作感をそろえている。「パワフルな特長はそのままで、よりシンプルに」(メータ氏)なることを心がけており、アプリのトップ画面は簡素化しつつ、1つ階層が深くなれば細かい設定もできるUIに仕上げたという。


photophotophoto 「クラウド」タブでは、SugarSyncで管理する全コンテンツを確認できるほか、元ファイルがある端末別に絞って見ることも可能(写真=左)。「アクティビティ」では利用したログを参照できる(写真=中央)。検索機能は、ユーザーからの要望が強かったという(写真=右)

 デスクトップ/Webアプリでは、アプリ画面下部に同期設定を直感的にするための“ドロップコーナー”を設けたのも注目点だ。同期したいフォルダをそこにドラッグ・アンド・ドロップするだけでアップロード・同期してくれるというもので、初心者でも扱いやすいものとなっている。もちろん、ドロップコーナーに投げるだけでなく、選択画面からフォルダを選んで同期を設定することもできる。また、他のユーザーにファイルを共有する際にも、ドラッグ・アンド・ドロップが利用可能だ。


photophoto ドラッグ・アンド・ドロップで同期や共有機能を利用できる

 デスクトップアプリを導入したユーザーのエクスプローラー/Finderにマウントされる仮想ドライブ「SugarSync ドライブ」も進化ポイント。同ドライブではローカルに保存されていないクラウド上のデータを含め、SugarSync上にあるあらゆるファイルやフォルダにアクセスできる。さまざまな場所にあるフォルダを同期対象にできるのが売りのSugarSyncだが、今回の仮想ドライブにより、エクスプローラー/Finder上での一括管理もしやすくなったといえる。


photo SugarSync ドライブ

 Androidアプリでは、Facebookアプリなどと同じ横からメニューがスライドするUIを採用。Android端末内のフォルダごとに同期設定を行えるだけでなく、SDカード内のフォルダも対象にできるので、端末のバックアップツールとしても活用できそうだ。また、他のユーザーとのファイル共有設定などもデスクトップアプリと同様に操作できる。


photophotophoto Androidアプリの画面

 iOSアプリも3月以降に順次提供予定。BBソフトサービスの発表会会場にあった開発中のiPadアプリでは、スライド型のUIが採用されていた。「オープンイン」機能により他のアプリと連携が可能で、ドキュメントファイルの編集などもできるという。


photo iOSアプリも順次新バージョンになる


 今回の新バージョンは世界各国で正式版が同時にリリースされた。なお、BBソフトサービスでは新バージョンの提供開始を記念し、有料プランを新規で申し込むと利用料金が1年間20%割り引くキャンペーンを3月31日まで実施する。

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