サダタロー すずまりさんは、ポケモンGOがきっかけで失われた17年を取り戻すっていうか、ポケモンにグッとハマってく感じはないんですか? ニンテンドーDSで昔のポケモンをやってみたいとか。
すずまり そこまではないですね……スマホ以外のゲームはしないかなと。気になるポケモンをネットで調べてみるとかはありますよ。
村上 そこから愛着がわいて、そのグッズを買うとかしないんですか?
すずまり もともとそういうタイプではないので(笑)。ただ、この間ポニータがタマゴからかえりまして。それはカワイイと思い、お気に入りマークも付けました。他の人にも「ポケモンを楽しむには、お気に入りを見つけるといいですよ」というアドバイスをもらったので大切に育てようかなと。
あると ポニータは進化するとギャロップになって、すごくかっこよくなりますよ! 私はアプリがよく落ちるというゲーム外の不満はあるけど、ポケモンをやってたので「やった、このポケモン手に入った! 進化させるぞ!」とか、そういうのは楽しいです。
すずまり そうなんだ! 私はどちらかというと、ちょっと変わった見た目のやつに目がいきます。βテストのときに捕まえたルージュラの怪しさがすごく印象に残ってたんですけど、知人がルージュラに「すずまり」って名前を付けてたんですね(笑)。「ぜひ強化してください!」ってお願いしましたけど、そういうのは楽しいですね。ぜひすずまりでジムを制圧してほしい(笑)。
Sakai お気に入りのポケモンがいると見方も変わってきますよね。
すずまり でも、お気に入りって遊びながら自然とできるものだから難しい。私レベルだと、ネタっぽくポケモンの名前を変えて遊ぶのもいいかなって。
Sakai 僕も名前は結構変えてます。ポリゴンっているじゃないですか。あれ見た目が粗いポリゴンだから、僕はあれを見て「バーチャファイター2」だなと思って即「VF2」という名前にしました(笑)。
村上 (笑)。それって、そのネタが分かる人と共有するんですか。
Sakai 分かる人がいたら楽しめるでしょうけど、今はせいぜい家族に見せるくらいですね。
鳥羽 ポケモンGOって1体1体のポケモンに愛着がわきにくいですよね。個体値が強いやつを見つけるために、たくさん捕まえて使い捨てるっていうイメージ。昔のポケモンだと、相棒となるポケモンと一緒にジムバトルをしながらストーリーを進めていくので勝手に愛着がわくんです。ポケモンGOはそういう機会が少ないのかもしれません。
村上 確かに。ゲットしたポケモンを博士に送るとアメになって返ってくる機能を初めて見たときは衝撃的でしたもん。
すずまり 私は単に博士の代わりに捕まえた御褒美にアメをもらってるって感覚だったんですが。
村上 送ったポケモンがアメになって戻ってきてるのかと思ってました……。
すずまり ひー! みんなあのアメを、ポケモンのエキスだと思ってるの?
一同 (笑)。
Sakai さっき鳥羽さんも言ってましたが、愛着という要素がシステムから除外されてしまってますよね。
村上 昔は「わざマシン」っていう、ポケモンに技を覚えさせるためのアイテムもあって、お気に入りのポケモンを最後まで育て上げてましたよ。
サダタロー 要するに今までのゲームはブリーダーで、ポケモンGOはコレクターの要素が強いんだ。
Sakai 確かに今のポケモンGOだと、一緒にジムバトルを勝ち抜いてきたっていう、戦友みたいな扱いにはしづらいですね。システムはどんどん変わるものなので、なんともいえないですが。
すずまり Ingressでは、特定のポータルへの愛着が強すぎてトラブルが起きてます。そういう意味では、ポケモンGOはあえてトラブルが起きそうな要素を事前に排除してるのかもしれないですね。
今回は「ポケモンへの愛着」というキーワードが出たが、9月2日に運営が「相棒ポケモン機能」を次回のアップデートで追加すると発表した。これは手持ちのポケモンからお気に入りのポケモンを相棒として選べるというもので、相棒ポケモンと一緒に歩くとボーナスとしてアメをゲットできる。
ピカチュウを相棒にするもよし、進化に大量のアメを必要とするミニリュウを相棒にするもよし。非ポケモン世代が愛着を持つための一助となりそうだ。
最終回となる次回は、「IngressとポケモンGOの最大の違いは何か」について語り合う。Ingressユーザーだからこそ見えてきたポケモンGOの設計思想とはどのようなものなのだろうか。
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