外でもノートPCでネットしたい! Wi-Fiスポットの基本ワザ(au編)

» 2017年03月28日 10時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 ノートPCを外に持ち出して使う際に、ハードルの1つとなる「外出先でのインターネットへのつなぎ方」。前回は、NTTドコモの「docomo Wi-Fi」を使ってつなぐ方法をご紹介しました。

 今回は、KDDIと沖縄セルラー電話(いわゆる「au」)の「au Wi-Fi SPOT」契約者がノートPCをインターネットの世界につなぐ方法をご紹介します。

まずは準備

 用意するものはテザリングを使うときよりさらにシンプル。ノートPCさえあればOKです。バッテリー持ちに不安を覚える場合は、ノートPCの充電アダプターも用意しましょう。

 インターネット接続に当たっては、「au ID」とパスワード(場合によってはクレジットカード)も必要です(詳しくは後述)。au IDとパスワードが分からない、あるいは忘れた場合は手持ちのau携帯電話で確認しておきましょう。

※準備する物に一部追記しました(6月16日15時)

用意するのはノートPCだけ 用意するのはノートPCだけ

au Wi-Fi SPOTを契約……するだけではダメ

 au Wi-Fi SPOTは、au携帯電話(スマートフォン、タブレット、ケータイ、データ通信専用端末)の契約者専用のWi-Fiスポットサービスです。auが指定するデータ定額サービス・プランに加入していれば、原則として無料で使えますが、タブレット端末用の「LTEダブル定額 for Tab」契約者については有料(月額467円)オプションとなります。

au Wi-Fi SPOTのWebページ au Wi-Fi SPOTのWebページ

 しかし、au Wi-Fi SPOTはau携帯電話専用のサービスなので、ノートPCで利用できません。……というと、この記事の意味がなくなってしまいます。が、使う方法はあります

 KDDI子会社のワイヤアンドワイヤレス(Wi2)は、au Wi-Fi SPOT契約者限定で「Wi2 300 for auマルチデバイスサービス」(以下「Wi2 300 for au」)という公衆Wi-Fiサービスを提供しています。au Wi-Fi SPOTに加えてWi2 300 for auを契約すれば、ノートPCを含むWi-Fi専用機器をインターネットにつなげられるのです。

Wi2 300 for auマルチデバイスサービス 「Wi2 300 for auマルチデバイスサービス」のWebページ

 Wi2 300 for auは、auで契約しているデータ定額サービス・プランによって月額料金が無料、または300円となります。申し込み手続きの際、プラン名末尾に「無料」と出た場合は月額無料、「300円(税抜)」と出た場合は月額300円となります。月額料金が発生する場合、支払い方法はクレジットカードのみとなります。

 申し込み手続きの際は、au Wi-Fi SPOTを契約している回線とひも付く「au ID」が必要です。あらかじめ用意しておきましょう。

「Wi2 300 for auマルチデバイスサービス」の月額料金
auで契約しているデータ定額サービス・オプション 月額料金
LTEフラット
ISフラット
プランF(IS)シンプル
LTEフラット for Tab
LTEダブル定額 for Tab
WiMAX 2+ フラット for DATA(EXは除く)
LTEフラット for DATA(m)
月額無料
その他の指定データ定額サービス・プラン
(「カケホとデジラ」を含む)
月額300円
特記のない限り、VoLTE契約用プラン、特定機種用プランやキャンペーンプランも含む
無料か否かの識別 このサービスを無料で使えるかどうかは、申し込み手続き画面に表示されるプラン名の末尾で確認できる。筆者の場合はLTEフラットを契約しているので「無料」となっている(有料の場合は「300円」と表示される)

 なお、以下の条件に当てはまる場合、Wi2 300 for auは自動解約となります。注意しましょう。

  • au Wi-Fi SPOTを解約した場合
  • au Wi-Fi SPOT利用対象外のデータ定額サービス・プランに変更した場合
  • データ定額サービス・プランをWi2 300 for auの「無料」対象のものから「300円」対象のものに変更した場合(「300円」対象から「無料」対象への変更は解約とならない)

接続準備

 Wi2 300 for auを契約したら、ノートPCを対応公衆Wi-Fiスポットに接続します。このプランでは、Wi2が提供する「Wi-Fiスクエア」と、UQコミュニケーションズが提供する「UQ Wi-Fi」のアクセスポイントを利用できます。具体的には、以下のSSID(アクセスポイント名)が対象です。

  • Wi2
  • Wi2_club
  • Wi2_free
  • wifi_square
  • Wi2premium
  • Wi2premium_club
  • UQ_Wi-Fi

 au Wi-Fi SPOT自体はWi-FiスクエアとUQ Wi-Fiのアクセスポイントにも対応していますが、Wi2 300 for auは上記のSSIDを持つスポットでのみ利用できます。まれに存在するau Wi-Fi SPOT単独のアクセスポイント(SSIDが「au_Wi-Fi」「au Wi-Fi2」しかない場所)では使えません。また、本来の「Wi2 300」で利用できる他社の公衆Wi-Fiスポットも利用できません。

Wi-FiスクエアとUQ Wi-Fiのロゴ Wi2 300 for auマルチデバイスサービスでは「Wi-Fiスクエア」(左)と「UQ Wi-Fi」(右)のアクセスポイントを利用できる

 なお、一部のアクセスポイントに接続する場合は、暗号化キー(Wi-Fiパスワード)が必要です。暗号化キーはWi2 300 for auの申し込み完了メールに記載されているので、なくさないようにしましょう。

いざ接続!

 対応公衆Wi-Fiスポットに来たら、ノートPCの無線LAN機能を使って接続します。認証は「Web認証」と「MACアドレス認証」から選択できます。

Web認証

 Web認証では、ノートPCのWebブラウザを使ってユーザー認証を行います。Webブラウザを起動して、任意のサイトを表示しようとすると、自動的に認証ページに移動します。一部のOSでは、Web認証が必要であることを検出するとアラートを出したり自動的にWebブラウザを開いてくれたりすることもあります。

 認証画面が出てきたら、申込時に登録したユーザーIDとパスワードを入力して「ログイン」をクリック(タップ)します。ログインに成功すれば、その後はインターネットの世界に繰り出せます。

Web認証画面 Web認証画面

MACアドレス認証

 MACアドレス認証では、無線LAN対応機器が固有で持つ「MACアドレス」と呼ばれる番号を使って認証します。ノートPCの無線LANアダプターのMACアドレスをWi2のユーザーページで事前登録しておけば、Web認証を省略してすぐインターネットに接続できます

 Windowsの場合、無線LANアダプターのMACアドレスは以下の方法で調べられます。

  1. キーボードのWindowsキーを押す
  2. キーボードで「cmd」と入力してEnterキーを押す
  3. コマンドプロンプトが起動したら「ipconfig /all」と入力してEnterキーを押す
  4. 列挙された文字列の中から「Wireless LAN adapter Wi-Fi」の項目を探す
  5. この項目の中の「物理アドレス(Physical Address)」に表示されている文字列をメモしておく
  6. メモしたら、ウィンドウを閉じる
Windowsのipconfigコマンド Windowsでは、コマンドプロンプトでMACアドレスを調べるのが便利

 Mac(macOS)の場合は、無線LANアダプターのMACアドレスは以下の方法で調べられます。

  1. Appleメニュー(画面左上のAppleアイコン)にある「システム環境設定」を開く
  2. 「インターネットとネットワーク」項目にある「ネットワーク」をクリックする
  3. 「Wi-Fi」を選択して、画面右下にある「詳細...」をクリックする
  4. 表示された画面内の「ハードウェア」タブをクリックする
  5. 「MACアドレス」に表示されている文字列メモしておく
  6. メモしたら、ウィンドウを閉じる
macOSでのチェック方法 macOSでは、システム環境設定で確認するのが手軽

 MACアドレスをメモしたら、「Wi2 300 マイページ」でそれを登録します。手順は以下の通りです。

  1. マイページにログインする
  2. 「MACアドレス」をクリック(タップ)する(※)
  3. 空欄に任意の端末名と、メモしたMACアドレスを入力して「変更内容を確認する」をクリック(タップ)する
  4. 内容を確認したら「登録」を押す

 MACアドレスを使った自動ログインは、最大で5台まで登録可能です。端末の追加や削除はマイページからできます。

MACアドレス登録画面 MACアドレスは「Wi2 300 マイページ」で登録可能

 次回は、ソフトバンク Wi-FiスポットでノートPCをインターネットに接続する方法をご紹介します。

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