Wi-Fiスポットに安全接続&LTE通信のデータを圧縮 Wi2が「ギガぞう」を提供

» 2018年03月01日 16時05分 公開
[田中聡ITmedia]

 ワイヤ・アンド・ワイヤレス(以下、Wi2)は3月1日、Wi-Fiスポットの安全な接続を確保し、LTE通信を最適化するアプリ「ギガぞう」を提供した。

 まずはAndroid向けに提供し、iOS版は近日提供する予定。価格(税込)はAndroid向けが月額540円、iOS向けが月額500円だが、30日間は無料トライアルとなる。対応するのはAndroid 5.0以降、iOS 9.0以降(予定)。

ギガぞう ギガぞうのアプリトップ画面イメージ

 ギガぞうの機能は、大きく分けて2つある。1つは、VPNを利用してWi-Fiスポットの安全な接続を確保すること。対象は、Wi2が提供するWi-Fiスポットと、一部の無料Wi-Fiスポット、災害時に活用する「00000JAPAN」など約8万カ所。ユーザーの滞在時間の長いカフェ、ファストフード、レストラン、商業施設が中心。

 パスワードなしでアクセスできてしまうところや、WEPキーしか導入していないなど、セキュリティ対策が弱いスポットでVPN接続を行う。Wi2が提供しているWi-Fiスポットの中で、暗号化技術「WPA2」が使われているところは安全とみなし、VPN接続は適用しない。

ギガぞう VPN接続で利用できる、ギガぞうWi-Fiスポットのある場所。SSIDは「Wi2eap」となる

 もう1つの機能が、LTEの通信を最適化するもの。一例として、動画や音楽のストリーミングで読み込むスパンを短くすることで、一度に読み込むデータを圧縮する。例えば5分の動画を見る際、通常は最初の通信で1分のデータをまとめて読み込むが、ギガぞうを経由すれば10秒ほどしか読み込まない……といった具合。この場合は10秒以内で動画再生を止めれば通信量を節約できる。YouTubeなどで動画をザッピングして見たいときに便利だ。データそのものにも圧縮をかけるが、480p程度の解像度は保たれる。Wi2が動画視聴時にテストしたところ、最大約20%の通信量を節約できたという。

 ブラウザやSNSでテキスト、静止画、動画を読み込む際にもデータを圧縮する。なお、アプリストアからアプリをダウンロードする、配信元から動画をダウンロードするなど、端末内にデータをダウンロードする際の通信は圧縮されないので要注意。

 例えば毎月5GBを動画視聴に使っている場合、ギガぞうを経由すれば最大約1GBを節約できる。大手キャリアの場合、1GBのデータチャージに1080円かかるため、使い方次第では月額500円〜540円を支払ってギガぞうを使う方がお得になる。

 Wi-FiスポットのVPN接続やLTE通信の最適化は、ユーザーが手動で設定をする必要はなく、ギガぞうアプリをインストールしておけば、自動でVPN接続またはLTE通信の最適化を行う。ギガぞうアプリを終了していても、該当する通信を行うと、バックグラウンドで動く仕組み。その際、バッテリー消費を極力抑えるようチューニングしている。

 ギガぞうアプリから、実際にどれだけのデータ容量が節約されたのかが分かるよう、容量だけでなく、YouTube再生時間で何分相当なのか、音楽ダウンロードで何曲分なのか、などを明示する。

ギガぞうギガぞう アプリから、ギガぞうのWi-Fiスポットで通信した容量と、LTE圧縮で節約された容量が分かる
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