ZTEの関連会社で今は独立メーカーとなった中国のNubiaから、裏面もカラーディスプレイを搭載した両面スマートフォン「Nubia X」が発売されました。両面をスマートフォンにすることにより、さまざまなメリットが生まれます。
まずインカメラを廃止できるので、フロントディスプレイは最近主流の切り欠きのない全画面化が可能となります。インカメラを使いたい時は本体を裏返せばいいわけです。
裏面は有機ELディスプレイのため、スリープ時でも時計表示などができるAlways On Displayに対応。スマートフォンの背面を着せ替え感覚でカスタマイズできるわけです。裏面のディスプレイは5.1型で、表面の6.26型より一回り小さいサイズ。ですがディスプレイ表面と周囲のベゼルを同じ色合いに仕上げているため、Always On Display使用時も裏側全体がディスプレイのように見えます。
裏面でAndroidの画面を表示させると、周りのベゼル部分が目立ちますが、今まで表側で見ていた表示をそのまま切り替えられるのでちょっとした新鮮な気分を味わえます。この状態でカメラを起動すれば自撮りも可能。ポケットからスマートフォンを取り出したときに裏面を顔に向けてしまっても、そのまま使うこともできますね。
側面を見ると昔のXperiaシリーズに類似した指紋センサーが搭載されています。センサーは左右にあり、指紋認証センサーとして働く他、軽くタッチすると「戻る」の操作となります。そして左右のセンサーを同時にタッチしたまま本体を裏返すと、表と裏の表示が切り替わるのです。
裏側のディスプレイを使って操作してみると、画面サイズが小ぶりのため画面の隅々に指先が無理なく届きますし、誤タッチも少なくなります。本体がブルーのモデルはブルーライトカットフィルターを搭載しているので、目にやさしい表示となっています。動画や写真を見たりゲームをするときは表の画面、SNSのタイムラインに片手で高速入力するときは裏の画面、といった使い分けもできそうです。
裏側に電子ペーパーを搭載した両画面スマートフォンは、幾つもの製品が登場しながらも消えていきました。Nubia Xは裏もカラー、そしてAndroidがそのまま動く(表の画面を切り替えできる)ため、過去の両画面スマートフォンとは違う使い方もできそうです。果たして2つの画面をどう切り替えてどのように使うのか? メーカーが提案する通りに使うだけではなく、ユーザー視点でも面白い使い道を考えたいものです。
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