次に、各キャリアの「段階制データ定額プラン」を比べてみます。
どのような立て付けになっているか、まず各種割り引きを適用しない場合の料金を比較してみましょう。
【訂正:5月10日18時15分】ソフトバンクの「ミニモンスター」について、一部ステップの料金が誤っていたため表を差し替えました。おわびいたします
3キャリアで比較すると、ドコモのギガライトは5GB以下のデータ利用であれば最も安価です。
ただ、5GB超の容量設定と料金に着目すると違った風景が見えてきます。
速度制限が掛かるまでのしきい値設定がドコモが「7GB」になっているのに対し、auは「20GB」、ソフトバンクは「50GB」という設定です。追加で容量を購入することを加味すると、7GBを超えて通信した場合はauやソフトバンクの方が割安です。
いつでも「5GB以下」をキープできるならドコモは比較的おトクですが、たまに7GBを超えてしまうなら他社の方がおトク感があります。
続いて、各キャリアの固定ブロードバンドサービスとのセット割を加味した料金を見てみましょう。
ドコモとauは1GB以下の容量ではセット割を適用できません。一方、ソフトバンクは1GB以下でもセット割を適用できます。そのため、セット割を適用した際の月額料金はどのキャリアも月額2980円からとなり、完全に横並びになります。
一方、それ以降の容量段階では3キャリアともに割り引きがほぼ一律の金額で適用されます。要するに傾向は割り引き未適用の時と同様で、5GBまでの利用であればドコモがおトク、それを超えて使う場合にはauやソフトバンクの方が割安感があるということになります。
では、家族割引を適用するとどうなるでしょうか。最大適用した状態で比べてみます。
実は段階制プランで家族割引を適用できるのはドコモだけ。「固定ブロードバンド回線を引いていない」「引いている回線がセット割引対象外」といったケースなら、ドコモが最安値です。
最後に、セット割と家族割引の両方を適用した場合の価格を比較してみましょう。
先述の通り、段階制プランでも家族割引を適用できることから、二重に割引が適用できるドコモは利用料だけで見れば最安値です。
今回の比較には含めていませんが、ドコモはギガホ契約者を対象に「ギガホ割」を提供する予定です。これを使うと、最大6ヶ月の月額料金が1000円引きとなる……のですが、auやソフトバンクでは最大1年間の月額料金が1000円引きとなるキャンペーンを大容量データプランと段階制プランの両方で実施しています。
この分まで含めると2年間のランニングコストの総額の差は縮まるか、auやSoftBankの方が安く済む可能性もあります。
さらに、本稿執筆時点ではドコモの本体代金の支払い方法が最大で「24回」までの設定であるため、端末代金を推奨される回数で分割払いをすると、どうしてもドコモが割高に見えてしまい、他社比で料金の安さを感じられなくなっています。
ギガホの項でも書いた通り、今後発表と予告されている新たな購入補助が出てこないことには、NTTドコモの新料金プランの“真価”は分かりません。現時点では「他社と比べて高いとも安いとも断言できない」状況なのは間違いないでしょう。
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