2010年のIT業界について、各メディアがさまざまな予測を立てている。幾つかピックアップした。
2009年のMicrosoftの行動で、何が正しくて何が間違っていたのか――BetaNewsがまとめている。
同紙はMicrosoftの正しかった行動として、「Windows 7」「Bing」「無料セキュリティソフトSecurity Essentials」を立ち上げたことを挙げている。また直営店のオープンについても、「Appleは2000年代初めの不況の中で直営店を立ち上げた。Microsoftの状況は当時のAppleに似ている」と前向きに評価。欧州連合との独禁法訴訟での和解、要領を得ないコーポレートCMを改善して「Laptop Hunters」のようなヒットCMを出したことも正解として挙げている。
同社が2009年に犯した間違いとしては、Windows XPからWindows 7に直接アップグレードできるようにしなかったこと、勝ち目のないPCでのWeb検索でGoogleに挑み続けたこと、利幅の薄いNetbookの推進、携帯電話戦略を挙げている。クリス・リデルCFOや事業開発幹部のドン・ドッジ氏(後にGoogle入り)を手放したことや、経費削減のためにインキュベーションプロジェクトをやめたことも誤りだったとしている。
10 things Microsoft did right in 2009/10 things Microsoft did wrong in 2009(BetaNews)
同じくBetaNewsが、2009年のAppleの行動で、何が正しくて何が間違っていたのかをまとめている。
正しかった行動としては、Macの価格を維持し、その一方でSnow Leopardを手ごろな価格に設定したり、iPhoneを99ドルに値下げした価格戦略を挙げている。アプリに重点を置いたマーケティング、Safari 4のHTML5サポート、MacクローンメーカーのPsystarを訴えて勝ったことも評価している。スティーブ・ジョブズCEOの健康問題についての情報を出さなかったことも、短期的に株価の面で見れば正解としている。
一方、間違いとしては、驚異的な発明がなく、iPhone 3GSが小幅な改良だったこと、iPhoneの生産が需要に追いつかなかったことや、中国でWi-FiなしでiPhoneを発売したことを挙げている。iPod nanoのカメラの位置、App StoreでのGoogle Voiceの却下、Macのディスプレイ問題もミスだとしている。ジョブズCEOの健康問題の開示については、長期的に見れば信頼を失いかねない行為だとしている。
10 things Apple did right in 2009/10 things Apple did wrong in 2009(BetaNews)
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