レビュー
» 2004年01月27日 23時59分 UPDATE

手のひらに12.3メガ――縦型コンパクト「FinePix F610」 (1/3)

コンパクト機ながら1230万画素(4048×3040ピクセル)という“超”高解像度の画像を撮影できる富士写真フイルム「FinePix F610」。由緒正しき縦型スタイルをまとった“手のひらサイズに12.3メガピクセル”デジカメの魅力とは?

[西坂真人,ITmedia]

 デジカメの記録画素数は、とどまるところを知らない。手のひらサイズのコンパクト機でも、1000万画素を超える時代がやってきた。

 富士写真フイルムが昨年末に発表したスーパーCCDハニカムIV HR搭載の「FinePix F610」は、ハニカム処理で最大1230万画素(4048×3040ピクセル)という“超”高解像度の画像を撮影できる。機動力に優れた手のひらサイズのコンパクトボディに12.3メガピクセルは、どのような“1コマ”をわれわれに見せてくれるのだろうか。その実力をレビューで探ってみた。

mn_fine1.jpg

 カメラバックなどを使うプロ用中判デジカメなどを除くと、レンズ交換式のDSLR(一眼レフデジカメ)でも1000万画素を超える機種はそれほど多くない。その中の1台である同社DSLR「FinePix S2 Pro」の記録画素数は1212万画素(有効617万画素)。なんとF610は、S2 Proよりもわずかだが画素数で上回っているのだ。

 DSLR以外で初めて1000万画素の壁を越えたのは、同社が昨年10月に発表した「FinePix S7000」。独自の微細化技術によって画素密度を高めた高画素タイプのスーパーCCDハニカムIV HRは、1/1.7インチという大型サイズを採用。有効画素数は630万画素だが、同社独自のハニカム処理によって記録画素数は最大1230万画素(4048×3040ピクセル)を実現した。今回のF610は、このS7000と同じCCDを使う。

 “レンズ一体型一眼レフタイプ”のハイエンド向けS7000は、ボディサイズがDSLRを一回り小さくしたぐらいの大きさになっていたが、F610の大きさは71.9(幅)×93(高さ)×31.3(奥行き)ミリとまさに手のひらサイズ。DSLRをも凌駕する12.3メガピクセル性能が、片手で気軽に使えるというのがF610の最大の魅力だ。

mn_fine2.jpg 手のひらサイズに12.3メガピクセルが魅力

 だがひとくちに1230万画素といっても、なかなかピンと来ない。同社のセールストークは「肌の細かな質感や髪の毛1本1本まで表現できる」というやや抽象的なもの。そこで、F610の発表会で実演していた「B2サイズの新聞紙を画面一杯に丸ごと撮影して文字が読める」というのを試してみた。

mn_fine3.jpg B2サイズの新聞紙を画面一杯に丸ごと撮影
mn_fine4.jpg

 撮影位置から新聞を眺めてみると、視力1.5の筆者をもってしても肉眼では文字を判読するのが辛い。新聞全面を撮影した上の写真の元画像を等倍率で切り出したのが下の写真だ。比較のために、コンパクト機として一般的なスペック(320万画素・光学3倍ズーム)の某社デジカメでも同じ条件で撮影してみた(F610の画像に合わせて拡大リサイズ済み)

mn_fine5.jpg 撮影した新聞の中心部を切り出したもの。F610(左、等倍率)と3.2メガピクセル機(右、拡大リサイズ)

 ご覧の通り、結果は一目瞭然だ。画数が多い漢字も、F610の方はつぶれずにしっかり判読できる。新聞のようにコントラストの強い被写体では、3.2メガピクセル機の画像のように色収差が発生しがちなのだが、F610の画像にはそれもみられない。

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