「CONCORD Eye-Q 5062AF」(以下、Eye-Q 5062AF)の発売元であるコンコルドカメラはアメリカのカメラメーカーで、フィルムカメラやデジタルカメラを製造、販売している。今年の5月に日本法人ができたばかりの会社だ。
Eye-Q 5062AFと同じ製品はアメリカでも発売されているのだが、日本ではイトーヨーカ堂との共同開発とされている。いずれにしても、コンコルドカメラが日本で初めて発売する製品で、しかも500万画素機が1万9800円と低価格なので、機能や画質が気になるところである。
撮像画素は1/1.8インチの500万画素CCDを採用している。レンズは10.0ミリの単焦点レンズだ。これは35ミリ換算で48ミリなので、標準レンズ相当と考えてよいが、屋内撮影なども考えるともう少し広角レンズを採用してほしかった。ズームは6倍のデジタルズームを採用している。
撮影距離は60センチ〜∞で、マクロ撮影時は15〜70センチとなる。記録解像度は2560×1920ドット、2272×1704ドット、2048×1536ドット、1600×1200ドット、1280×960ドット、640×480ドットの6種類と多めに用意され、さらに画質(圧縮率)が3段階設定できる。
外装は樹脂系のボディでこのクラスとしては一般的なものだ。100(幅)×61(高さ)×29.5(奥行き)ミリで質量は133g(本体のみ)である。
右手だけでも持ちやすいように、本体全面は指がかけやすいデザインとなっており、重量のバランスもよいので撮影しやすい。本体底面には三脚穴もあるほか、カメラを置いた時に滑りにくいようなゴムも付いていて、しっかりと設計されていることがわかる。
操作はほかのメーカーのデジタルカメラと似ているので、たいていの人はすぐに使えるはずだ。電源スイッチは本体上部にあり、約1秒押し続けることでオン/オフできる。静止画撮影と動画撮影、再生は、本体背面のスライドスイッチで切り替えられる。
解像度や露出補正などの細かな設定はメニューから行う。単焦点カメラではあるが、デジタルズーム用のズームレバーが装備されている。ズームすると画面内にどれくらいズームしているかが表示されるので操作しやすい。
ただし、ズーム後に、再生モードにしてから撮影モードに戻すとズーム位置は保持されているが、ズームレバーは表示されない。そのため、知らないうちにデジタルズームのまま、撮影してしまうことがある。
デジタルズームは撮影モードによっては画質が劣化してしまうこともあるので、ズームされているときは常にズームであることが分かるような表示方法にするか、操作を切り替えたときはデジタルズームをリセットするように改善してほしい。
液晶モニタは1.8インチTFTを採用している。撮影時は、画面がやや荒いうえにコントラストが高めで、ややカクカクした動きになるが、カメラの動きに表示が遅れるほどではない。しかし、電源を入れた直後はフォーカスが60センチ前後の位置で合うようになっていので、たいていの撮影ではシャッターを半押ししてフォーカスを合わせるまではボケた映像が表示されてしまう。
ただし、TFT液晶はこのクラスとしては高性能なものを使用しているようで、太陽下でも明るく見やすかった。
再生時は高精細できれいに表示される。画像の再生までに2秒ほどの時間がかかるものの、再生後は拡大縮小や拡大時の表示位置の変更などもスムーズだ。ちなみに拡大表示は最大6倍までできる。
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