筐体内における通気性の高さも見逃せないポイントだ。ケース側面には、CPUに直接外気を送り込む吸気口が用意されているだけでなく、そこからCPUファンまでダクトが設置されている。大型の12センチケース排気ファンで強力な排気が可能。
加えて、電源ユニットと5インチベイ部分も別ユニットのダクトで覆うことでケース上部と下部とを遮断し、5インチベイ部分の吸気口から外気を取り込んで電源ユニットに送り込むといった、ユニークな構造を採用している。
このような工夫された筐体内エアフローによって、大電力を消費するPrescottコアのPentium 4やハイエンドグラフィックスチップからの発熱を強制的にケース外に送り出すだけでなく、電源ユニットも効率よく冷却できるようになっている。
このような大がかりな冷却システムを採用したにもかかわらず、高負荷時でも騒音は思ったほど大きくない。もちろん、静音性重視のマシンに比べると大きく聞こえるファンの風切り音ではあるが、常時稼働させていたとしてもそれほど気にはならないレベルに抑えられている。単純にハイエンドパーツを盛り込むだけではなく、こういった部分にも配慮しているエプソンダイレクトの姿勢は高く評価したい。
Pro3000は、現時点で選択しうる最高のパーツを全面的に採用した、Endeavorシリーズのフラッグシップモデルと呼ぶにふさわしいマシンに仕上がっている。もちろん、BTOによる構成で価格は大きく変わるが、最小構成の11万4450円から入手可能で、Pentium 4 560ベースでもパーツの構成によっては10万円台で購入できてしまうというのもかなり魅力的だ。
加えて、メンテナンス性が高く、効率の高い排熱機構による安定動作と静音性能が期待できる新型筐体がもたらすメリットも大きい。パフォーマンスを重視するハイエンドマシンを探しているユーザーはもちろん、コストパフォーマンスを優先して後々拡張していくユーザーにも自信を持ってお勧めできるマシンである。
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