星座のガイド機能には、主に2通りがある。ひとつは画面4でも挙げた「プラネタリウム」機能。標準で20以上の番組が用意されており、各地の著名なプラネタリウムでナレーターを務めている方々が肉声でガイドをしてくれるものだ。一般的なギリシャ神話だけでなく、季節ごとの星座の見つけ方などを解説してくれる(画面7)。
もうひとつは、「星座ガイド」と呼ばれ、任意の星座クリックでその星座にまつわる神話を解説してくれる機能。こちらは神話中心のガイド解説だ。
昨今、PCと天文は意外と近い存在だ。銀塩カメラに代わり天文界でもデジタルカメラによる撮影が一般化しつつあり、EOS Kiss Digitalに代表される一眼デジカメでは、暗がりでもノイズの少ない性能が天体写真ファンに注目されている。
読者の中でも夜景をISO感度を上げて撮影し、ノイズに悩んだという経験を持つ人は多いだろう。天体写真は、微細な光を長露光で蓄積しつつ、暗ノイズ影響などと戦う撮影だ。
そして、天体自動導入望遠鏡と呼ばれる各社のモデルでは、本体から有線でつながる比較的小型なCPU内蔵のコントローラユニットで上下左右に動くモーターを制御できるよう、全天どこにでも動かせる天体データベースが収録されている。そのコントローラとPCをつなぐことで、対応する天体ソフトから天体自動導入望遠鏡を制御可能なのだ。
ステラナビゲータ Ver.7発売を機に、ビクセンの自動導入赤道儀「スフィンクス」に対応された。PCと専用コントローラ「STARBOOK」とを接続する。
しかし、STARBOOKはあらかじめカラーで星図表示可能なコントローラのため、野外でPCと接続する価値は今ひとつ見い出せない。ビクセン以外のメーカーは、ほぼすべてが2桁表示程度のコントローラのため、このような製品との組み合わせであれば、PCと接続する価値があるだろう。
ステラナビゲータ Ver.7は、STARBOOK以外にも事実上、すべての天体自動導入望遠鏡のコントローラに対応している。
天体望遠鏡による観測時には、星図をクローズアップすれば実視界と似せた表示にもなる。「似せた」と表現している理由は、視野角0.1度が最大表示だからだ(強制拡大表示もできる)。しかし、画面8のように、天体望遠鏡で覗いたようなイメージ表示には十分だ。
天文現象といえば、ほとんどの人はTVのニュースやネット上の情報サイトから情報を入手するだろう。昨今、インターネットの普及によって、代表的な天体現象を調べる場合はGoogleやヤフーで検索すれば問題なしといった見方もある。
ステラナビゲータ Ver.7を使う現実的なシーンを考えてみれば、ノートPCにステラナビゲータをインストールして野外で見上げたり、前述したようなカスタマイズ表示で印刷するといった用途だろう。表示の多様さがいちばんの特徴だといえる。
開発元のアストロアーツサイトからは、体験版ダウンロードも可能だ。
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