第1回のとき(関連記事:「オープンソースな大人のオモチャ、「GP2X」ってなんだ?」)のGP2Xのファームウェアのバージョンは2.0.0。現在は2.1.1がリリースされている。まずはファームウェアのバージョンアップに挑戦してみよう。なお、今回紹介するソフトは2.1.1で動作確認を行っており、2.0.0では動作しないものが含まれている可能性もある。
GP2X用のソフトウェアは、gp2x File Archiveで公開されている。ファームウェアもここからダウンロードすることができる。ファームウェア2.0.0から2.1.1にアップグレードするにはいったん、2.1.0にアップグレードする必要がある。いろいろと危険な作りになっているので、ステップ・バイ・ステップでやっていこう。
gp2x File Archiveのトップページにある「Firmwares」に移動し、「Firmware 2.1.0」をダウンロードする。ファイル名は data_pds-gp2x-f100_2.1.0_061020.zip だ。これを解凍すると6つのファイルができる。そのうち3つのテキストファイルはライセンスについて記述したものなのでアップデート作業には不要だ。
残りの3ファイルをSDメモリカードのルートフォルダにコピーし、GP2Xに挿して準備完了。なお、アップデート途中で電源が落ちたりするとGP2Xが起動しなくなる可能性もあるので、満充電した電池を使うか、できればACアダプタを使用したほうがよい。なお、ACアダプタ使用時にコネクタが外れてしまうと、たとえ電池が入っていたとしても再起動がかかってしまう。ACアダプタを使用する場合には不用意に外れてしまわないよう注意してほしい。
ファームウェアのアップデートは2段階で行われる。Linuxを考えてもらえれば理解しやすいと思うが、まず第1段階としてカーネル(OSの基本部分)のアップデートを行う。次に第2段階としてコマンドや設定ファイル、ライブラリなど、それ以外のファイルをアップデートする。
カーネルのアップデートはSELECTボタンとSTARTボタンを同時押ししたまま電源を投入する。自動的にファームウェアのアップデートが始まる。その後、ローディング画面に切り替わるとバージョンが2.1.0と表示される。
この時点ではカーネルはバージョンアップされたものの、そのほかのファイルはまだ2.0.0のままだ。起動時のローディング画面では2.1.0と出ても、SettingからInformationを表示させるとVERSION 2.0.0のままになっている。次にパッチを適用する。ランチャー画面に切り替わってから、Utilityからgp2xupdateを選択する。しばらくするとパッチの適用が完了し、ランチャー画面に戻るはずだ。
さて、次にFirmware 2.1.1を適用しよう。2.1.0からSDメモリカードのルートフォルダにアップデートパッチがあると自動的にアップデートを行うようだ。同様にSELECT+STARTで起動するとそのままパッチを当てるかどうか聞いてくるので続行する。ただし、アップデートパッチがルートフォルダにある限り、同じことを繰り返すのですみやかに削除しておく。
ではファームウェアのアップデートの成果をチェックしてみる。まず、SYSTEMメニューにEffectが追加された。これは各ランチャー画面間の切り替え時の効果を指定する。デフォルトでoverlapが指定されており、じわっと切り替わるようになった。
そのほかSkin/Themeで選択が可能になっている。Character SetsでShift-JIS、UTF-8、EUC-JPなども選択できるようになった。しかし、E-Bookビューアで表示してみるとShift-JISだけがかろうじて表示できる(とはいうものの、表示できない文字もかなり多い)程度で、ほかのコードではまったく表示できなかった。
GP2Xの携帯ゲーム機のような形状からしても、当然ゲームが多く配布されている。ここでは詳しくは語らないが、スクリーンショットをいくつか紹介したい。
なお、ここで紹介したほかにもどこかで見たことがある気がしないでもない多数のゲームがあるが、著作権などをきちんと認識したうえで各自判断のもと利用して欲しい。GP2Xを“大人のオモチャ”と呼ぶ所以だ。
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