第1回に続き今回比較するのは、年末に登場したアイ・オー・データ機器の「SEG CLIP」と、ロジテックの最新チューナー「Dialive LDT-1S200U」、そしてバッファロー「ちょいテレ DH-ONE/U2」だ。ちょいテレに関しては、山手線を何周もしてレビューした初期ロットの製品からバージョンアップした最新のドライバとTV視聴ソフトを適用して試用する。
SEG CLIPはロッドアンテナを本体に接続した状態で出荷しており、本体だけを持ち歩いて使える。本体カバーをスライドさせるとUSBコネクタが露出する仕組みで、キャップも不要だ。ノートPCに接続すると横に張り出すが、付属のサイドクリップとUSB延長ケーブルを利用すれば、液晶画面の角に固定することもできる。なお、対応OSはWindows XP/Vistaで、Windows 2000では利用できない点に注意したい。
SEG CLIPはワンセグEPGを使った録画予約やデータ放送の受信に対応し、USB接続のワンセグチューナーではもっとも多機能といえる。TV視聴ソフトは最初からワンセグ用に開発しており、同社のアナログ放送用視聴ソフト「mAgic TV」とはまったく別のインタフェースを採用する。TV画面とデータ放送、番組情報欄を独立したウィンドウで表示する仕組みで、各ウィンドウをばらばらに配置することも可能だ。ワイド画面のノートPCなら、TV画面とデータ放送を右端に並べて、デスクトップの作業領域を広く確保することもできる。また、右クリックメニューで表示画面とのドッキングを解除すれば、画面サイズをドラッグ&ドロップで自由に変えられる。
(※記事初出時、画面サイズの変更が3段階のみと誤って記述されていました。関係者並びに読者の皆さまにお詫びして訂正いたします)
チャンネル一覧画面は、録画データのライブラリと切り替えて使う。チャンネル情報だけでなく、右側に番組リストと視聴中の番組情報を表示でき、同画面から予約録画が設定できるのは便利だ。iEPGを使った予約も可能だが、当日放送する番組なら、断然ワンセグEPGを利用するのが分かりやすい。データ放送のウィンドウが独立しており、ライブラリ表示やチャンネル選択中でも常に表示できるのもうれしい。
ちょいテレの本体は18(幅)×58.6(奥行き)×12.6(厚さ)ミリ。今回試用した6製品では断トツで小さい。重量も約12グラムで、ほかのUSB型チューナーの半分以下となっている。ロッドアンテナは、付属の高感度アンテナと付け替えて使うが、ねじで固定するタイプなので、外出中に外れる心配はほぼない。キャップも出荷時から本体とひもで結ばれているのは気がきいている。
付属の高感度アンテナはアンテナ自体が3メートルあり、受信感度の悪い環境でもかなりの状況改善が期待できる。筆者宅では、ロッドアンテナでは2チャンネルしか満足に視聴できなかったが、高感度アンテナにつなぎ変えると9チャンネル受信できるようになった。ほかの製品が付属するUSB延長ケーブルを使った場合、受信できるチャンネル数は増えず、標準構成で受信したチャンネルの感度が向上する程度。これに比べるとお得感が高い。
TV視聴ソフト「Pcast TV for ワンセグ」は、データ放送受信やタイムシフト再生などに非対応で、後発のライバル機種に比べるとやや簡素といえる。しかし、TV画面を無段階で調整できるうえ、操作ボタンのほとんどに日本語の説明がつくなど、扱いやすさば随一だ。メニュー部分が大きいが、「プレイヤーON/OFF」「サブウィンドウON/OFF」ボタンをクリックして、TV画面だけのシンプルな表示にすばやく切り替えられる。字幕画面もボタン1つで非表示にできるのは便利。ワイド液晶で全画面表示する場合も、字幕スペースなしで表示できるので、最大限の大きさで鑑賞できる。
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