「いまはまだ」「きっといつか……」そんな言葉が飛び交った5月のアキバ5分で分かった気になる、5月のアキバ事情(2/4 ページ)

» 2007年06月01日 10時09分 公開
[古田雄介&ITmedia アキバ取材班,ITmedia]

NVIDIAとATIから最新GPUが登場、ただし頂上ガチンコ対決はおあずけ……

 5月の前半にはNVIDIAとATI(AMD)陣営の最高峰グラフィックスカードが登場したが、マイナーバージョンアップの感が否めず、ヒットを飛ばすには至らなかった(関連記事:「反撃のはずが……」――熱心なRADEON派は、立ち会い変化に不満)。

玄人志向「GF8800U-E768HW」。価格は13万円前後

 NVIDIAはゴールデンウィーク中の5月2日に、ハイエンドGPU「GeForce 8800 Ultra」を発表。同日、玄人志向から搭載カード第一弾が登場し、リードテックやMSI、InnoVISIONなど、複数のメーカーも後に続いた。価格は13万から14万円程度だ。

 GeForce 8800 Ultraは同8800 GTXと基本的に同じ構造で、メモリとコアクロックを引き上げた、いわば“NVIDIA公認のオーバークロックGPU”といえる。「ハイエンド志向の人なら飛び抜けて高い金額ではないはず。ただ、それだけの金額を出すにはアピール力が少し足りないですね」(某ショップ)など、売れ行きに不安を持つショップが多く、どのモデルも在庫は少数に留めている(比較ベンチ:GeForce 8800 UltraとGeForce 8800 GTXを「特別なG-Tune」で比較する)。

 5月10日には、ATIで当時最高峰のRADEON X1950 PROを2基搭載した、Sapphireの「X1950 PRO DUAL」が5万9000円〜6万台後半で登場。1枚でCrossFireに匹敵するパフォーマンスが期待できる製品だが、ATI系GPUはまもなく新ランアップが登場するという噂が広がっており、ハイエインドユーザーの多くは手を出さなかった(→関連記事)。

 その噂は、14日に「RADEON HD 2900 XT」搭載カード発売というカタチで実現。シリーズ最強のGPUでありながら、搭載カードは6万円前後と比較的低価格だった。

 しかし、あるRADEONユーザーが「GeForece 8800 GTXに対抗できる性能がないので、安くても買いません。がっかりです」と漏らすように、売れ行きはいまひとつの様子。同GPU発表から間を置かずに、“ATI系の真のハイエンドGPU”がすぐに登場するといった噂が聞かれるようになった。ハイエンド志向のATI派は、新しい噂のほうに興味を示しているようだ(比較ベンチ:「Radeon HD 2900 XT」を「GeForce 8800」シリーズと比較する)。

Sapphire「X1950 PRO DUAL」(写真=左)。RADEON HD 2900 XT登場を知らせるTSUKUMO eX.のPOP(写真=中央)。ATI純正カード「ATI RAD R600XT 512MB DDVI/VIVO」(写真=右)

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