“ようやくインタラクティブTVが実現する”――アドビ、開発中の「Adobe Media Player」を紹介日本語版は2008年に公開予定(2/2 ページ)

» 2007年06月02日 02時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]
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柔軟な広告、課金のシステムに対応するAdobe Media Player

 Adobe Media Playerに関する説明は、米アドビシステムズ ダイナミックメディア担当 グループプロダクトマネージャーのクレイグ・バーベリッチ氏が行った。Adobe Media Playerは、同社が開発中のインターネットアプリケーション構築プラットフォーム「Apollo」ベースで開発されたFlash Videoのプレーヤーソフト。2007年4月にNAB2007で発表され、現在開発中だ。

 Adobe Media Playerは、ストリーミングもしくはダウンロードしたFlash VideoをPC上で再生可能なほか、RSS配信によって提供されるさまざまな動画コンテンツのチャンネルを閲覧できる機能を持つ。Flash Videoのコンテンツはユーザーによるライブラリ化が可能で、タグ付けやコメントの挿入、レーティングなどが行える。Flash VideoのコンテンツはDRMもサポートする。

 コンテンツ配信側にとっては、広告や課金のシステムに対応しているのが特徴だ。広告の配信は、テキスト、イメージ、動画に加えて、再生中の動画にオーバーレイで広告を挿入したり、動画の一部をクリックすると特定のWebサイトなどへ誘導できる機能にも対応する。ダウンロードしたオフラインのコンテンツ用に広告を埋め込むことも可能なほか、ユーザーの利用トラッキングやリポートの機能も実装可能だ。課金のシステムとしては、ビデオオンデマンドなどユーザー側に課金するモデルに限らず、広告収益によりユーザーが無償でコンテンツを視聴できるモデルにも対応するという。

 同氏は「Adobe Media Playerは、これまで提供してこなかったオフライン、オンラインに関わらずPC上でFlash Videoを再生できるソフト。柔軟な広告、課金のシステムに対応しており、これまで何度も語られてきたにも関わらず実現されずにいたインタラクティブTVを可能にする」とその自信を語った。

米アドビシステムズ ダイナミックメディア担当 グループプロダクトマネージャーのクレイグ・バーベリッチ氏(写真=左)。Adobe Media Playerの主要な機能(写真=中央)。Adobe Media Playerのユーザーインタフェースは、中央にメインとなる動画のカタログ、右側におすすめ番組、左側に新着の動画を表示している(写真=右)

チャンネルを選択すると、上のバナー広告やバックグラウンドのイメージがアドビのものではなく、コンテンツ配信業者のものになる(写真=左)。動画再生中に人物が着ている服の周辺に表示されたアイコンをクリックすると、その服が購入できるオンラインショップへジャンプするような広告展開も可能だ(写真=中央、右)

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