ところでLeopard以外の新製品が発表されるのかどうかも、参加者の大きな関心事の1つだ。
米国では今月29日から始まるアップルの携帯電話「iPhone」が発売されることが決まっており、同製品についても何らかの紹介が行なわれることは予想されている。
昨月開催の「D:All Things Digital」というイベントで、スティーブ・ジョブズ氏が、iPhoneで他社製ソフトウェア開発を受け入れる用意があると語ったことから、会期中にiPhone関連のセッションが行なわれるといった憶測も飛び交っている。
iPhoneは、Mac OS Xで動作することが分かっており、だとすればWWDC参加のほとんどのデベロッパーが、簡単にソフトを提供できることになるわけだが……以前のインタビューではiPhoneについてはコンテンツ開発のセッションしか用意されない、という話だった。
iPhone以外にMac本体の新製品が発表されるという噂もある。今回のWWDCでは、Apple Cinema Displayによく似た外観の新型iMacや(従来の23インチに取って代わる)24インチのApple Cinema Displayの発表がささやかれている。
これまでのWWDCでは、PowerBook G3(Pismo)やiSightカメラ、Power Mac G5、Apple Cinema Display、Mac Proなど、最上位モデルやノート型モデル、アクセサリーの発表が中心だ――そう、開発者向けのイベントで、Apple Cinema Displayの発表はあり得る。
しかしその一方で、一般のコンシューマに簡単さをアピールしたいiMacの発表が、新型OSなど難しい発表が行なわれるWWDCで発表されるかは悩ましいところだ。もっとも、'98年に発表された初代iMacは、限られたプレスと株主だけが集まったイベントで発表され、WWDC '98が実質的な初披露となったことを考えると、まったくない話ではないのかもしれない。
ハードとソフトの両方に絡む発表も期待される。今月5日に発表されたMacBook ProにはフルHD解像度に対応した17インチモデルが用意されていた(Apple Store San Franciscoでは、なんとこのモデルが展示、販売されている)。
Apple Cinema Display 23インチモデルと同じ解像度を、わずか17インチの液晶で実現したこのモデルの画面は非常に表示が緻密で精彩であると同時に、ほかのMacと比べて、画面上の文字が小さく、目の悪い人には見づらいところがある。このあたりでも何らかの発表が行なわれるかもしれない。
WWDCの開幕は日本時間の12日2時(11日26時)。4時頃までには、アップルのホームページなどにも新発表の情報が掲載されるはずだが、本誌でも基調講演の速報をしっかりお届けするつもりなので、朝起きたら一番に確認してほしい。
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