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» 2007年07月19日 03時30分 UPDATE

AVCHDのメニュー作成にも対応:Blu-ray Disc/HD DVDの本格オーサリングが可能に――コーレル「Ulead DVD MovieWriter 6」を発表 (1/2)

コーレルが8月末に発売する「Ulead DVD MovieWriter 6」は、HD映像のオーサリング機能を大幅に強化。BDMVやHD DVDのポップアップメニューをサポートする。

[前橋豪,ITmedia]

新生コーレルから登場した「Ulead DVD MovieWriter 6」

tm0707dmw6_01.jpg Ulead DVD MovieWriter 6

 コーレルは7月18日、Blu-ray Disc、HD DVD、DVDに対応したオーサリングソフト「Ulead DVD MovieWriter 6」(以下、MovieWriter 6)を発表、8月末より発売する。ラインアップは6種類用意され、標準価格は「通常版」が1万5540円、「乗り換え版」が1万290円、「アップグレード版」が8379円、「アカデミック版」が8190円、「ダウンロード版」が9324円、「アップグレードダウンロード版」が7329円だ。

 MovieWriter 6は、「映像の取り込み」「カット編集」「メニュー作成」「ディスク書き出し」の4ステップでオリジナルのビデオディスクが作成できる個人向けオーサリングソフト。MovieWriterシリーズは台湾ユーリードシステムズが開発したソフトだが、同社を傘下に置く米インタービデオが昨年カナダのコーレルに買収されたことにより、現在ではコーレルの製品として販売されている。“Ulead”はブランド名として製品名に残された形だ。日本法人についても2007年7月1日にコーレルとインタービデオが合併し、新生コーレルとして事業を始めている。

 製品発表会では、最初に同社代表取締役社長の田中俊輔氏がコーレルの概要を説明。「カナダに本社を置くコーレルは、デジタルイメージング業界で世界第3位のソフトメーカーに数えられる。北米とヨーロッパに拠点があるコーレルと、アジア地域に強いインタービデオおよびユーリードが合併したことで、世界的な競争力が高まった」と語った。全世界で2006年の売上げは約200億円(日本法人は約52億円)、2007年はインタービデオとの合併効果で300億円弱の売上げを見込んでいる。コーレルの製品ラインアップは「グラフィックス&プロダクティビティ」分野と「デジタルメディア」分野の2つに大別され、MovieWriter 6は後者に位置する製品だ。両分野の売上げ比率は1:1になるという。

tm0707dmw6_02.jpgtm0707dmw6_03.jpgtm0707dmw6_04.jpg コーレル代表取締役社長の田中俊輔氏(写真=左)。ワールドワイドにおける売上げ推移(写真=中央)。コーレル、インタービデオとユーリードシステムズの拠点(写真=右)。

Blu-ray DiscとHD DVDのオーサリング機能を大幅強化

 MovieWriter 6の製品説明とデモは、同社マーケティング部部長の今澤治之氏が行った。バージョンを「6」にアップグレードするにあたり、ユーザーニーズの高かったビデオ編集ツールやテンプレート、サンプル素材の充実、Windows Vistaのサポート、DVDメニューの特殊効果、Blu-ray Disc/HD DVDオーサリングといった機能に注力したという。ちなみに、MovieWriter 6シリーズは2007年4月に「Ulead DVD MovieWriter 6 SD Edition」が発売されており、今回のMovieWriter 6はおもにHD映像のオーサリング機能と書き出し機能が追加されている。

 ビデオカメラとの連携では、AVCHD関連の機能を強化。標準的な1440×1080ドットに加えて、1920×1080ドットで記録された映像も入力でき、簡易編集の後、オリジナルのメニューを付加したAVCHD形式のDVDディスクとして書き出せる。また、AVCHDのMPEG-4 AVC/H.264映像は、DVDディスク書き出し時に変更部分のみを再エンコードするスマートレンダリングに対応することで、未編集部分の画質劣化を抑えつつ出力時間を短縮した。

 DVDディスクは8センチと12センチを利用でき、AVCHDビデオカメラで撮影した1層8センチDVDの映像(約14分)を、3枚まとめて1枚の1層12センチDVD(約45分)に保存可能だ。作成したAVCHD形式のディスクは、プレイステーション 3やBlu-ray Discレコーダー/プレーヤー(BD-RE Ver.1.0専用機は不可)、後日公開予定のアップデートプログラムを適用した同社製ソフト「WinDVD 8 Platinum」で再生できる。ただし、8センチDVDに書き出した場合、AVCHDビデオカメラでの再生はサポートされない。

 HDVカメラについては従来通りキャプチャが可能だが、HDV形式でテープに書き戻すことはできない。入力したHDV形式の映像は、ディスクメディアに保存するか、HD解像度のMPEG-2やWMVでファイル出力することになる。

tm0707dmw6_05.jpgtm0707dmw6_06.jpgtm0707dmw6_07.jpg 同社マーケティング部部長の今澤治之氏(写真=左)。AVCHDのメニュー作成画面(写真=中央)。AVCHDオーサリング機能の仕様(写真=右)

 Blu-ray Discについては、DVD-VRに相当するBDAV形式でのオーサリング機能を標準搭載。後日公開されるアップデートプログラムにより、DVD-Videoに相当するBDMV形式でのオーサリングも可能となる予定だ(BDMV形式のオーサリングについては現在ロゴの取得中)。BDMVに対応することで、DVD-Videoオーサリングのようなメニュー付きBlu-ray Discが作成可能になる。メニュー作成機能は、選択したサムネイルに応じて背景で再生する動画をリアルタイムで切り替える「スマートシーンメニュー」が利用できる(後述するHD DVDオーサリングのようなポップアップメニューは扱えない)。

 ディスクへの書き出し時に選べる映像形式はMPEG-2に限られるが、映像の解像度は最大1920×1080ドット、ビットレートは最大60000kbpsに設定できる。音声はリニアPCM、ドルビーデジタルを選択可能だ。著作権保護のかかっていないDVD-Videoから素材をインポートし、最大11時間のSD映像をBlu-ray Discに保存する機能も持つ。

tm0707dmw6_08.jpgtm0707dmw6_09.jpgtm0707dmw6_10.jpg アップデートによりDVD-Videoに相当するBDMV形式でのオーサリングも可能となる予定(写真=左)。作成したBDMV形式のBD-Rをプレイステーション 3で再生するデモ(写真=中央)。BDMVオーサリング機能の仕様(写真=右)

 HD DVDのオーサリングに関しては、後日公開されるアップデートプログラムを適用することで、DVD-Videoでは実現できなかったHD DVD-Videoならではの「アドバンス機能」に対応する予定。これにより、市販のBD-Video/HD DVD-Videoタイトルのように、本編の映像を見ながらサムネイル付きメニューをオン/オフできる「ポップアップメニュー」が作成可能になる。ただし、再生互換性などの関係からユーザーによるポップアップメニューのデザインは変更できず、複数用意されたテンプレートから選択する形式だ。

 HD DVD-Rドライブは現時点でノートPCの「Qosmio Gシリーズ」など一部製品に搭載されているだけで、単体の記録型ドライブは一般向けに販売されていないが、MovieWriter 6にはHD DVD形式のHD映像(MPEG-2)と音声をDVD-Rディスクに記録できる機能が備わっている。もっとも、HD DVD形式のDVD-RはHD DVD規格外のディスクとなるため、再生できるのは後日公開されるアップデートプログラムを適用したWinDVD 8 Platinumのみだ。それ以外のソフトウェア、ハードウェアでの再生は動作保証外となる。

 ディスクの書き出し時に選べる映像形式はMPEG-2のみ。映像の解像度は最大1920×1080ドット、ビットレートは最大29400kbpsに設定できる。音声はリニアPCM、ドルビーデジタル、MPEGオーディオから選択可能だ。

tm0707dmw6_11.jpgtm0707dmw6_12.jpgtm0707dmw6_13.jpg HD DVDのポップアップメニュー作成機能は、あらかじめ用意されたテンプレートから選択する(写真=左)。ポップアップメニューを付加したHD DVD-Videoの再生デモでは、映像タイトル中のチャプターもポップアップ表示されていた(写真=中央)。フォーマット別の設定比較表(写真=右)

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